
- 483 名前:マヤーと一緒に 投稿日:03/10/03 15:00 P7Ae54EK
- 「…――ここだなぁ」
某市某区の高級住宅地、美浜さんち。
今、一人の男が塀の蔭から屋敷を覗き見ています。
くたびれた作業服にくしゃくしゃの野球帽。
人生落日一直線!という感じの、うらぶれた中年男です。
この男、実は痴漢の常習犯でした。
つい、先日も混雑した電車にのりこんで、若い女を物色していました。
そうして、今日もいやがる女の子のおっぱいやお尻を思う存分楽しむぞ、と涎を垂らしていました。
ところが、隣町までみんなで遊びに来ていた榊さんに手を出したのが運の尽き。
たちまち、智と神楽のボンクラーズコンビのフットワークに制圧され、おまけに怒り狂った(笑
かおりんの鉄拳に徹底的にフクロにされて、駅員に突き出されてしまったのです。
元々、何度も痴漢を繰り返し目を付けられていたのもあり、速攻で警察に引き渡され、即逮捕、
散々絞られた末に今まで溜めていた金を全て罰金として吐き出さされ、建設現場もクビ、
当然なじみの風俗嬢にそっぽを向かれ、それでも無銭で乱入しようとしたものだから、
男性従業員によってたかって半殺しにされ、まぁそんな、どうしようもないクズ人生です。
まあ、本人が実際クズなんだから仕方ねぇか(笑
全く、この男の自業自得なんですが、勿論、そんな風に謙虚に反省できる人間じゃありません。
「ククッ、俺をコケにしたことを死ぬほど後悔させてやるッ!」
この男、あれからよみやとも、榊さんたちの周囲をかぎ回り、ストーカーまがいの
行為を繰り返して彼女たちの情報を収集していました。
そうして、今、この屋敷の前に立っています。
- 484 名前:マヤーと一緒に 投稿日:03/10/03 15:01 P7Ae54EK
- 「ククッ、俺をコケにしたことを死ぬほど後悔させてやるッ!」
この男、あれからよみやとも、榊さんたちの周囲をかぎ回り、ストーカーまがいの
行為を繰り返して彼女たちの情報を収集していました。
そうして、今、この屋敷の前に立っています。
「ククッ、いたいた。」
美浜邸の庭先で、マヤーが妖しげな侵入者を睨み付けていました。
「フーッ!!」
獰猛にうなり声を上げるマヤーを、しかし男はなんなくつまみあげて、捕らえてしまいます。
この男、三味線や実験動物用の非合法なネコ取りの仕事をしていたこともあるのでした。
「オラァ!オラァ!オラァ!」
激しくもがくマヤーを、二度三度、力任せにコンクリート塀にたたきつけます。
「……グブッ」
そうして男は、ぐったりしたマヤーの首筋に注射針を差し込みます。
「ククッ…これはなぁ、俺が病院の建設現場からパチッてきた劇薬なんだよ。
何でも、薬殺したあとも毒物が検出されねえってな。」
毒液を全部注入し終わると、ぽいっとマヤーを投げ捨てます。
「へへっ、あばよ。」
(次は、あいつらを一人ずつ犯してやる!)
男は足早に走りさりました。
それからしばらくして――
- 485 名前:マヤーと一緒に 投稿日:03/10/03 15:02 P7Ae54EK
- 「――マヤー?……マヤーどうしたんだっ!?」
「しっかりしてください、マヤー!」
「早く、早く獣医さんを呼んでぇっ!」
「こりゃあ、もう…」
「先生、マヤーは…マヤーは助かりますよねっ!?」
「………」
「先生…!ウソですよね、ウソですねよね…?」
「……済まない」
「うわあああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!」
「そんな…そんな…マヤーさん…」
「マヤー…マヤー…死んじゃいやだよぉ…」
次第に薄れゆく意識の中、最後の最後まで、マヤーは愛する彼女のすすり泣く声を聞きました。
- 486 名前:マヤーと一緒に 投稿日:03/10/03 15:02 P7Ae54EK
- ――それからどれくらい経ったでしょう。
彼はハッ目を覚ましました。
窓から注ぎ込む朝日。
純白のシーツを敷き詰めた治療台の上には、涙に目を腫らした黒髪の少女が、
うつぶせに突っ伏して眠っています。
(……)
彼はいつも通り、大好きな彼女にすり寄ろうとしました。
「えっ?」
その時、自分の身体の変異に気が付いたのです。
(なんだ、この手足?…まさか?)
そうして、前にある全身鏡に目をやって、それは決定的になりました。
そこには、素っ裸の人間の男の子が、目を丸くしてこちらを見つめていたのです。
確かに、少年はマヤーを思わせるような容貌でした。
ボサボサした髪は茶と金褐色のまだらで、上に向かって突っ立ています。
大きくまん丸い目には、野生の生命力と闘争心が宿っていました。
(そんなバカな。名探偵コ○ンじゃあるまいし…)
変なつっこみしないように。
そこへ、不意に扉が開き、看護婦さんが入ってきました。
マヤーを見て、驚愕に大きく口と目を開いて、それから力一杯叫びました。
まあ、素っ裸の男の子がつったてりゃびっくりもするでしょうけど。
「きゃああああああっ!?」
「うわわっ」
彼は慌てて飛び回ります。山猫のような俊敏な動きで、診療台や機材の上を飛び跳ね、
開いた窓から外へ飛び出しました。
- 487 名前:マヤーと一緒に 投稿日:03/10/03 15:04 P7Ae54EK
- 彼――マヤーは屋根の上を入りながら、考えます。
(オレは人間になったのか?そうか、あの時に打たれた薬が原因で…?)
「凄い、何もかもが手に取るように分かる…!」
辺りを見回します。
今までぼんやりとした霧に覆われていたような世界が、何もかも鮮やかに映えて、
今の彼には全ての理が把握できるように感じました。
「とりあえず、服を探さないと…。」
「なあ、榊ちゃん、もう泣かんでや…。」
「そうだよ。まだマヤー生きてるかも知れないだろ。」
「でも、ヒック、マヤー動けるような体じゃないんだ。なのにいなくなって…ヒック。」
「あー、ネコってさ、死ぬ前に姿を隠すっていうじゃん?」
「ともっ!」
よみさんの右ストレートがともをぶっ飛ばします。
「とにかく、気を付けないとな」
「警察の人の話じゃ、うちの近くで怪しい人を見かけたって。」
例の痴漢の男、バカだから、せっかくご大層な薬まで用意したのに、
マヤーの体に外傷を残したため警察沙汰になってしまっています。
「忠吉さんはしばらく家の外に出さないようにしないと…」
「榊泣くな!俺が必ず、マヤーの仇を討ってみせる!」
「あたしも、絶対に許せないわ!」
「だから殺すなって」
みんな、敢えて明るく振る舞って榊さんを励まそうとしてくれています(智除く)。
今の榊さんには、それが嬉しかった。
「…みんな、ありがとう。」
それに、彼女にはどうしてもマヤーが死んだとは思えません。
なぜだか、どこかで生きているような気がしてならないのです。
それに、マヤーの代わりにいた、素っ裸の少年のことが気になりました。
(マヤー…また会えるよね…)
- 488 名前:マヤーと一緒に 投稿日:03/10/03 15:05 P7Ae54EK
- 「それじゃあね」
「ほななあ」
大阪さんは、一人、みんなと別れます。
そうして、とことこと、歩いていました。
(悪い奴がいるもんやなぁ。うちも気ぃつけんとあかん。)
今日はうろつかないよう、注意されていました。
でも、榊さんのことが心配です。
(榊ちゃんがあんなに泣いてんの見たのはじめてや。何とかしたげたいなぁ)
「よし!」
ぐっ、と拳を握りしめる大阪さん。
「うちがピカニャー探したる!」
こうして、フラフラ大阪さん寄り道を始めてしまいました。
そんな彼女を電柱の蔭から見つめる男が一人。
例の痴漢です。
(ククッ、都合よく一人っきりに成りやがった!)
興奮が隠しきれず、ハァハァ荒い息して、尾行を開始します。
このバカ、もうチ○ポをおっ勃ててしまいました(笑
例の作業服に野球帽、それに今回は顔を隠すつもりか、
マスクまでかけています。
これじゃあただの変質者ですが、脳天気な大阪さんは尾行に気付きません。
とうとう、人気のない工場跡にまで来てしまいました。
ここぞとばかりに、男が飛び出します。
「へへへっ」
「うわっ、あんたなんや!?」
「痴漢だよ」
「痴漢って、ここは電車ん中ちゃうで?」
「うるせえなっ、俺は今からお前を強姦するんだよぉ?」
「へっ…ごうかんってなに?」
「無理矢理犯すって意味だよ!」
「ええっ!うちそんなことされるような悪いことした覚えないねん」
「…もういい。黙ってろ。」
- 489 名前:マヤーと一緒に 投稿日:03/10/03 15:06 P7Ae54EK
- 「ひゃあっ」
運動神経ゼロの大阪さん。たちまち飛びかかった男に組み敷かれてしまいます。
「いややぁ、いややぁ、離してぇな!」
「へっへっっへっ、たまらんなあ。」
男は嫌がる大阪さんの頬に舌を這わせます。
「いやぁ、気色わるぃ!」
「クク、たっぷりと、現役女子高生犯したるわっ!」
いつの間にか大阪弁をうつされてます。
痴漢の男は押さえつけるのをかねて、両手で大阪さんの胸を押さえ込むと、
そのまま力いっぱいに揉みました。
「ああん、痛い、やめてぇ」
「ちっちぇ胸だな。」
仰向けになってよけいに低くなっている胸をかき集めるようにもみしだき、
ときおり先ッちょの蕾をくりくり強くつまみます。
「ああん、んはぁ!」
「ククッ、乱暴にされる方がイイみたいだなぁ。」
男は腰からごっつい登山ナイフを取り出すと、大阪産さん着ているワンピースを
襟元から縦に切り裂きます。
「ひっ!」
「ククッ、暴れるんじゃねぇぞ。大事な所切り落としちまうぜ?」
男はニタニタ笑いながら、幅広の刃でピタピタ大阪さんの頬をぶちます。
ようやく、のんびりした大阪さんの瞳にも、怯えの色が浮かんできました。
じゅば。ぶちゅ。
「あっ!はぁん…」
男がかがみ込み、直に大阪さんの乳首を啄みます。
「ああっ、やめてよぇ、やめてぉ…」
大阪さん、かわいそうに、いやいやしながら涙ポロポロ泣きじゃくってますが、
男は勿論、容赦しません。
- 490 名前:マヤーと一緒に 投稿日:03/10/03 15:07 P7Ae54EK
- いっそう烈しく大阪さんのおっぱいを責めます。
「ああん、ああっ、ふわぁ、あっ、あっ!」
「ククッ、微乳の方が感じやすいみてえだな。」
よっ、と身を起こすと、男は大阪産の手で股を大きく開き、押さえつけます。
「いいか、暴れれるんじゃねえぞ。暴れたらてめえのもの、使いもんにならなくするぜ!」
イッちゃった目つきの男に恫喝されて、大阪さんの横を向き、かすれたような息を吐きました。
せつなげにあきらめた眼からは涙が止めどもなく溢れています。
男は抵抗がないのを確かめると、白いパンティを脱がし、
自らもズボンをずりおろしました。と、その時――
「――待ちな」
瞬間、誰かが後から、男の股間を強烈に蹴り上げます。
「ぶごぉっ!」
男は涎や鼻水を垂れ流しながら、股間を押さえて地べたを転がり廻ります。
まだら模様のボサボサの髪。流行りの服に身を包んだしなやかな肢体。
ぼんやりと、涙にかすむ視界に大阪さんが捉えた者は野生の猫を思わせるような、14,5くらいの少年でした。
(――誰やろ?)
「てめえは見たことあるな」
彼は男が落としたナイフを取り上げると、獲物に止めをさす野獣のように
油断なく地べたをはいずり回る男に接近します。
そうして、男を押さえつけると、ナイフを振り上げました。
「待って、人殺しはあかん!」
「こら、邪魔するな――うぐっ」
ねりがらし色の噴霧をかけられて、マヤーは目を押さえうずくまりました。
男の手には、いつ取りだしたか、こともあろうに痴漢撃退用(笑 のスプレー缶なんかがあります。
そのまま、ぶざまにひょこひょこ股間を押さえながら男はとんずらこきました。
「ちっ、逃がしちまった…。」
視界が恢復するころには、男は影も形もありませんでした。
- 491 名前:マヤーと一緒に 投稿日:03/10/03 15:08 P7Ae54EK
- 「あの、ごめんなさい。」
おずおずと、身を起こしてへたり込んだ大阪さんが、関西弁のイントネーションであやまりました。
涙をぐしぐし拭いて、笑顔をつくります。
「そんで、ありがとな…」
「いや、いいよ。あんたとは顔見知りだし…。」
「へ?」
大阪さんはきょとんとします。
マヤーはちょっぴり慌てました。
「なぁ、あんた誰なん?」
「オレ?ええっと、オレは…」
彼女に自分はマヤーだなんていっても、話がややこしくなるだけに思えます。
とりあえず、咄嗟にウソをつきました。
「オレは…そう、木村先生の親戚なんだ。それで、お姉さんたちのことも聞いてるんだ。」
「ふうん」
大阪さんはなんだかよく分からないけど納得したようでした。
「それよりさ、お姉さん一人じゃ帰れないだろ?オレが送っていくよ。」
「うん。ありがと」
野生の勘が告げています。
あの男は榊さんを狙って来るに違いありません。
何はともあれ、彼女たちの側にいなければなりません。
(榊お姉さんはオレが守る!)
決意を胸にマヤーは立ち上がりました。