
- 265 名前:不機嫌な毎日 投稿日:04/06/21 20:36 WUZI5nWZ
- カリカリカリ・・・カリカリカリカリ
朝、HRが始まる前。
カリカリ・・カリカリカリ。
勉強は、嫌いじゃない。
むしろ好きな方だ。
そういう意味では学校も好きだ。
そういう意味では、結構希有な学生なのかも知れない。
んなわけで、今日も今日とて朝から勉強中・・だったのだが。
「あ・・うちのあんパン返して~」
妙に間延びした声。
何故朝からあんパンなんだ、昼時ならともかく。
「へへ~ん、返して欲しかったら取って見ろ~ほらほら~」
やけに耳に障る声。
お前は小学生か。
「ああ、まって~」
「ほらほら、こっちだこっちだ~!」
ばたばたばたばたと教室中を走り回る。
・・うるさい・・
- 266 名前:不機嫌な毎日 投稿日:04/06/21 20:38 WUZI5nWZ
- 「うるさいぞ、少しは静かにしろ」
凛とした声。
今度はまともそうだ。
「あ!よみが怒った、怒った怒った~!」
「だからそれがうるさいって言ってるんだよ!」
「あんパン、返してや~」
・・・結局、うるささが増しただけだ・・・
「へへ~ほれほれ、取れるものならとってみろぉ~!」
「待って~」
毎度の風景だ、この教室では。
だが、何故か今日はやけに気にかかってしまう。
我慢にも、限度はある。
だが、甲も早くにやってくるとは思わなかった。
「ほれほれ~ほれほれ~・・あ!」
「うちのあんパン~!」
「お前ら!少しくらい静かにしうぉ!?」
俺の言葉は、呆気なく遮られた。
何ともあほなことに、飛来するあんパンによって。
もうちょっと詳しく言えば、あんパンが直撃したのだ、俺の顔面に。
あんパンごときにしてやられたのだ、俺は。
- 267 名前:不機嫌な毎日 投稿日:04/06/21 20:45 WUZI5nWZ
- 「今度こそ捕まえるで・・わぁっ!」
そんなところに第二波襲来。
あんパンの奇襲にバランスを崩し、そこに突然体当たり。
保つわけねーよ・・・
当然、スッテーンといったのだった。
そして、背後には机。
ドンガラガッシャーンと、いった
滅茶苦茶に、痛い。
腰、肩、腕、脚とにかくどこもかしこも痛い。
第三波、いわゆる止めの一撃は唐突に。
机に衝突倒れ伏す。
そんなところに机自体がフライングボディーアタックをかけてきたのだ。
流石に、これはまずかった。
かわす暇もなく、身構えることすらできない。
そして・・・
ごぃんっ!
小気味いい音と共に、意識が遠のいた・・
- 274 名前:不機嫌な毎日 投稿日:04/06/22 21:15 XQbWJhTx
- 「・・・ここ、何処よ?」
真っ白、とにかく真っ白。
「まさか、あの世って笑えねぇ話はないよな・・?」
当然、そんなわけはない。
数秒で目も慣れ、そこが保健室だと分かる。
ベッドから降り、カーテンを開ける。
まずは時計、今何時?
・・・四時三十八分
「んな馬鹿なっ!」
思わず絶叫してしまった。
慌てて周りを見る。
理由は一つ、こんなところを見られたら恥ずかしいからだ。
結構人目を気にする人間でもあるのだ、俺は。
結局、その場には他の患者も養護の先生もいないとわかり、ほっと一息。
- 275 名前:不機嫌な毎日 投稿日:04/06/22 21:15 XQbWJhTx
- 次に外を見る
大雨。
「嘘だろ・・天気予報のバッキャロー!」
また、絶叫。
もう一度さっきまでの手順を繰り返した。
今日はついてない。
いきなりあんパンごときに気絶させられて、気付いてみれば放課後で、おまけにこの大雨だ。
嘆いていても仕方がないし、小言を言いそうな先生もいない、帰ろう。
それにしても酷い雨だ。
家まで走って優に十五分はかかる。
となれば間違いなく、濡れる。
この雲の様子じゃあ、止むのを待つというのも不可能そうだ。
選択肢は一つ、走るしかない。
- 276 名前:不機嫌な毎日 投稿日:04/06/22 21:17 XQbWJhTx
- 「・・・」
走り初めてもう5分。
大粒の雨。
冷たいというより、痛い。
そして当然身体はずぶ濡れ。
早く帰らなきゃ風邪を引く。
不意に、足を止める。
それは何故か、理由は一つ。
聞こえたからだ。
雨音に混ざって、小さな鳴き声が。
多分、猫だ。
だから何だ、と言い聞かせて再び走り出そうとする。
そこにまた小さな鳴き声が。
・・・気になる。
仕方なく、身体を雨に晒して周囲を見る。
原因は、すぐに見つかる。
軒先に、小さな箱。
詰まるところは捨て猫、という奴だろう。
近くに寄ってみる。
中には、真白な子猫が一匹。
雨に打たれて震えていた。
- 277 名前:不機嫌な毎日 投稿日:04/06/22 21:28 XQbWJhTx
- だから何だって言うんだ、俺には関係ない。
そう思って立ち去ろうとした。
そんな俺を追いかけるような小さな鳴き声。
なぜか、放っておけなかった。
内心いくつもいくつも悪態をつく。
俺は別に猫が好きって訳じゃない、こいつを助けてやる理由も、義理も何処にもない、と
それでも、何故か歩みは止めれなかった。
ただ、こんなところを見られたら格好が悪いという思いだけで、二、三度周囲を見渡し、その子猫を制服の中に入れてしまったのだ。
「あ・・・」
小さな声。
見られてた!
いろいろ考えて本雑していた頭の中も一発で真白になり。
俺は、ギギギと、音が立つんじゃないかと思うほどぎこちなく、声のする方へ顔を向けた。
そこには・・・
- 278 名前:不機嫌な毎日 投稿日:04/06/22 22:11 XQbWJhTx
- 「榊・・さん?」
そこには、榊さんが居た。
同じように、ずぶ濡れになって。
「見てた・・のか?今の?」
小さく頷かれる。
「な・・あ・・・」
言葉も出てこない。
「どうするの?」
「え・・?どうするって・・」
唐突に聞かれる。
その問いの意図が、今尚制服の中にいる子猫の事だ、と気付くのに数秒を要した。
「連れて帰るよ、拾っちまったんだ、しょうがないだろ」
半分自棄だ。
「そう、よかった」
帰ってきたのは優しい声と、優しい笑顔。
「なんだよ・・その反応は・・」
意外だった。
笑われるか、驚かれるかでもされるかと思っていたのに、こいつは・・
「だって、猫、好きだから」
「・・・はぁ?」
思わず気のない返事を返す。
あまりにも、意外すぎたからだ。
- 279 名前:不機嫌な毎日 投稿日:04/06/22 22:22 XQbWJhTx
- 「じゃ、じゃぁ・・何で自分で連れて帰ろうと思わなかったんだ?」
思わず一瞬口ごもる。
「家、猫は駄目だし、それに・・私、猫に嫌われてるから・・・」
悲しそうに言う様子が、やけに痛々しかった。
言ってしまえば単なる猫の好みの問題のはずなのに。
何で、そんなに辛そうなんだよ。
「何でそんな風に思うんだよ、別に全ての猫から拒絶されたわけじゃないんだろ?」
でてきた言葉は、こんな物。
言った自分自身があまりにもらしくないと思う。
でも、言ってしまったことを引っ込めるわけにも行かず。
「いつも、触ろうとすると噛まれるんだ」
悲しげな様子でじっと手を見ている。
何となく、放っておけない。
放っておけば、このまま立ち去ってしまえば、それで終わりになるはずなのに。
子猫の時と言い、今この状況といい、俺はなんか変だ。
「こいつ・・まだ子供だから、噛まれても痛くないだろうし、試してみたらどうだ?」
またしても、らしくないことを言ってしまう。
とはいえ言った手前、今更退くわけにも行かない。
濡れきっている制服からやっぱり濡れている子猫をそっと取りだし、雨に当たらぬよう手で包む。
榊さんは、手を伸ばしたり、すぐに引っ込めたりしていたがやがて、子猫の頭を軽く撫でた。
子猫は、ただ小さな声で一鳴きするだけで。
「あ・・・」
そんな様子に安心したのか、何度も、何度も子猫を撫でる。
終いには、俺の手から子猫を受け取り、そのまま抱きかかえてしまった。
こんな雨だというのに、こんなにずぶ濡れになっているというのに、満面の笑みを、そこに浮かべたまま。
- 294 名前:不機嫌な毎日 投稿日:04/06/23 00:26 ZxJOTwjh
- 「こりゃあ・・止まないな」
隣に呟く。
「・・・うん」
心此処に在らずといった感じで、ひたすら子猫を愛でている榊さん。
雨足は、益々強くなり。
このままこうしていては、風邪を引く。
それは、なんとしても避けたかった。
なぜなら、今まで小中と続けてきた皆勤を守りたかったからだ。
・・・そう思うたび、自分でつくづく下らないと思いつつも、結局は一度も休むことはなかったのだ。
「榊さんの家って・・ここから近いのか?」
ふと思いついたこと。
近ければ、このまま解散でいい、子猫のことは・・一日くらいどうにでもなる。
もし、遠いとなると・・・
「ここからだと、走っても三十分くらいはかかる・・と思う」
相変わらず、虚ろに答える榊さん。
ここから走って三十分、十分に遠い。
俺の家なら・・走って十分もかからないだろう。
・・・って、何でそんなことを考えてるんだ俺はっ!
「だったら遅くならないうちに早く帰った方がいいんじゃないのか?ひょっとしたら、漏った雨強くなるかもしれないしさ」
今度は思ったことがそのまま口からでた。
「うん・・でも、もう少しこうしていたい」
そう言って、また子猫を愛でる。
正直、何故そこまで猫にこだわるのか俺には分からなかった。
ここで一人で帰ってしまえば今度こそ、厄介事から逃れられる、帰ってすぐに風呂に入れば風邪も引かないだろう、皆勤も守られる。
いいことばかりじゃないか。
でも・・何かが、引っかかる。
どうしても振り切れない、何かが。
- 295 名前:不機嫌な毎日 投稿日:04/06/23 00:28 ZxJOTwjh
- 「だったら・・一旦俺の家で雨宿りしてかないか?ここからならそう遠くないし、このままだったら風邪引くだろ?」
まただ、何故、俺はこんな事を口走ってしまうのだろう。
何故、こんなにも他人のことに気を遣ってしまうのだ。
本当に、らしくない。
「え・・いいの?」
至福の笑顔が一点、驚きの表情になって返ってくる。
言ってしまったものはしょうがない、さっきからこれでずるずる流されている気もするが仕方ない。
「いいよ、俺ん家父さんも母さんも居ないし・・・って、別に変な意味で言ったんじゃないからなっ!」
自分で言って、自分で慌てて、なにやってるんだろう。
本当に、自分が分からない。
「じゃあ・・行く」
そんな俺の動揺さえも全く介さぬ様子で言う榊さん。
「ん・・じゃあ、走るけど・・大丈夫?」
小さく頷かれ、俺は覚悟を決めて雨の中へと身を躍らせた。
- 300 名前:不機嫌な毎日 投稿日:04/06/24 00:16 syt4QlF4
- 「・・はぁ、はぁ・・榊さん・・やっぱ、速過ぎ」
そこは俺ん家の玄関。
びしょ濡れになって、息も切れ切れに壁にもたれているのは俺。
同じようにびしょ濡れにはなっているものの、ほとんど息を切らしていないのは榊さん。
「まぁ、とりあえず適当に座ってて」
と、言い残し風呂場へ。
早速湯を出し、タオルを持って茶の間に戻る。
そこには、やはり子猫を抱いたままの榊さんが居る。
「・・と、とりあえず、これ、使ってて、俺着替えてくるから」
タオルを放って言う。
それにしても・・・俺、何でこんなに慌ててるんだ?
内心ぼやきつつ寝室の戸を閉める。
・・・ああ、そういえば、家に同年代の異性を招くってのは、これが初めてだったんだ。
びしょ濡れの制服を脱ぎ捨て、半袖半ズボンのいつもの服装に着替える。
- 301 名前:不機嫌な毎日 投稿日:04/06/24 00:16 syt4QlF4
-
「・・・・・」
「・・・・・」
話が、続かない。
いや、この表現はおかしい、どちらかといえば、話題がないのだ。
それも当然だ、こうして二人ここにいるのは単に成り行き上、共通している何かがあるとすれば、それは子猫一匹なのだ。
そしてその肝心の子猫も、時々小さく鳴くだけで、話題の提供にはほど遠い。
そして榊さんはただその子猫を時々撫でては満足そうな顔をするだけ。
正直・・・何でこんな事になってるんだろう?
自問自答しても、答えはでるはずもなく。
「・・・俺、風呂見てくるから」
「・・うん」
何となくいたたまれなくなり、その場を離れる。
湯はいい具合、すぐにでも入れるだろう。
とはいえ、何故か戻る気にはなれない。
またあの息苦しい状況になるのは、正直嫌だったのもある。
状況云々と言うよりは、二人きりで同じ部屋にいるという、ただそれだけのことに耐えられなかったのかも知れない。
- 302 名前:不機嫌な毎日 投稿日:04/06/24 00:17 syt4QlF4
- そして再び茶の間の中。
どうにもならない沈黙。
どうにかしたい、とは思っても、それでまたらしくないことを口走るのは嫌だったから、必死で自制した。
はずだった。
「風呂・・・沸いてたから、入ってきたらどうだ?服だって濡れたままだし、風邪引くぞ」・・・何故、俺はこんな事を言う。
誤解されたって文句は言えまい、これじゃあ。
というか、いきなりこんな事言われて素直に頷くはずがない。
後悔先に立たず。
「・・・この子も、一緒に入れてあげたい」
「別にかまわんよ、そいつだって濡れてることには変わりないだろ」
「ありがとう、じゃあ、入ってくる」
榊さんの姿が風呂場へ消える。
子猫を抱えたまま。
- 303 名前:不機嫌な毎日 投稿日:04/06/24 01:57 syt4QlF4
- ・・・予想外だった。
あまりにも、予想外だった。
そんなわけで、立ちつくしていた、何一つ考えられずに。
だって、あの場面で人の家の風呂に入る(しかも男の家の)ことよりも、子猫を連れていっていいかを問うなんて、誰が予想できるものか。
そんなわけで、ひたすら悶々と考えていた。
この期に及んでも勢いを増し続ける雨音を聞きながら。
・・・コンコン、コンコン
何かを叩く音がする。
音は風呂場から。
「どうしたんだ?」
扉一枚挟んで言う。
「着替えが・・なかった」
「あ・・」
そこまで考えが回らなかった。
少しでもまじめに考えていればでてくることだろうに。
さっきまでの悶々としたときは、何の意味もない時間だったと痛感できる。
・・・こんな事考えてる場合じゃない、なんとかしないと・・
- 305 名前:不機嫌な毎日 投稿日:04/06/24 22:23 6kJnBJRb
- 「えと・・と、とりあえず俺の服着るか?男物だし、榊さん俺より背高いから・・きついとは思うけど・・」
なんだか言っていて情けなくもなる。
「うん、それでいい」
「わかった、すぐ取ってくる!」
自分でも不思議なほど大慌てで寝室へ、箪笥の中身を引っかき回す。
あれでもないこれでもない、何でまだこんな物がとってあるんだ!なんて寸劇を加えつつも、適当に見繕ってまた風呂場へ駆ける。
こんなに急ぐ必要もない・・はずなのに。
「これ、着ててっ!」
恥ずかしさ、多分そう形容できる感情を押さえつけるようにして叫び、衣類を風呂場に投げ込む。
そのまま半ば転がるようにして茶の間に戻り、腰を下ろす。
心臓がバクバクと鳴っている、こんな自分が信じられない。
- 306 名前:不機嫌な毎日 投稿日:04/06/24 22:24 6kJnBJRb
- ガチャリ、と小さく音。
ほぼ反射的に視線を移す。
「・・・なに、やってんだ?」
問うのも当然、榊さんは開いたドアから顔だけ出して、様子を伺っているようにも見える。
その顔は、風呂上がりということで、ほのかに上気している。
そんな顔をされると、こっちまで何故かドキドキしてしまう。
そんな榊さんの後ろから、とことこと件の子猫がやってきて。
雨に濡れ、汚れていた身体もすっかり綺麗になっているようには見える。
風呂掃除は念入りにしなければならないことも、予期できる。
「あ・・・」
そんな子猫を追って、ようやく榊さんも茶の間へ飛び出した。
「んなっ・・・」
絶句することしか、できなかった。
原因は一つ、榊さんのその姿。
スタイル抜群、背も俺より頭一つ分、ひょっとしたらそれ以上高い。
そんな榊さんが俺の服を着るのだ、当然かなりきつい。
それはつまり・・・
そう、ただでさえ大きな胸が殊更に強調されるということだったんだ・・
そのことだけでも俺は沈没間近だというのに、それはやはり背の差からか。
渡した服では身体の全てを覆うには足りず、その・・腹部が、ヘソまで露出してしまっているのだ。
こんな光景を見せられては、もう何も言えなくなってしまう。
頭の中は真っ白、いや、真っ赤。
多分、顔も。
- 307 名前:不機嫌な毎日 投稿日:04/06/24 22:25 6kJnBJRb
- 「・・・恥ずかしかった」
きっと湯上がりのせいじゃなく、本気で赤くなって言っているのだろう
俺だって恥ずかしい、理由は、自分でも分からない。
結局その後は、何も言えずに二人真っ赤に押し黙っていたのだ。
降りしきる雨と、子猫の鳴き声、そして・・微かな息遣いだけが、唯一の音だった。
- 308 名前:不機嫌な毎日 投稿日:04/06/24 23:06 6kJnBJRb
- 「今日は・・色々ありがとう」
そこは家のすぐ外。
雨は僅かに弱くなり、帰るなら今だ。
そんなわけで、多少乾いた制服に、傘を一本手渡して、本日はこれにて解散と言うことになる。
統計してみれば、やっぱり妙な日だった。
あんパンの襲来から始まる日なんて、二度と御免だ。
明日は、いつものような日になることを祈るとしよう。
「・・・また、来てもいい?」
「え・・?」
思考中断。
強制終了のほうがしっくりくる。
そんなことを考えている場合じゃ、ない。
それも一瞬のこと、すぐにあの子猫に会いたいがためだと、わかる。
どうせ明日になったら何処へなり放してしまうのに。
でも・・その時榊さんはどんな顔をするだろうか、きっと、悲しげな顔をするんだと思う・・って、そんなことは俺には関係ないはずだ。
今日こうしているのだって、仕方なくそうしただけだ、これ以上厄介事に巻き込まれる必要はないはずなんだ。
・・・なのに、何でこうも釈然としないのだろう。
このままじゃ、また何か妙なことを口走ってしまうかも知れない。
「別にいいぞ、俺は大抵暇だし、いつでもこいよ」
そう、こんな風に。
・・・やっちまった