622 名前: 抱きしめたいから愛しい人 投稿日: 03/06/05 19:43 ID:3UGTfVVk
放課後の誰もいない教室。榊は忘れ物を取りにそこに戻ってきた。――はずだった。
実際に教室の近くに来てみると、そこから二人の女生徒の声が聞こえた。
だからそこは「誰もいない教室」ではなかった。
確信はないが、それは榊の知っている声だった。クラスメートの智と暦。
それもただの声ではない。甘い快楽に溺れている声、つまり喘ぎ声だった。
「はあっ、よみ、よみ……」
「そんなに大きい声出すと見つかっちゃうぞ」
しかし、その科白もしっかりと教室前の廊下にいる榊には聞こえていた。
(どういうことだろ?)
もちろん、榊は二人の声が何を意味しているのかすぐに連想できた。だが、それを認めたくない気持ちがどこかに
あったのか、それとも単純に好奇心なのか、榊は静かに少しだけ教室の戸を開けて中を覗き込んだ。



623 名前: 抱きしめたいから愛しい人 投稿日: 03/06/05 19:44 ID:3UGTfVVk
そこから見えた光景は榊の予想を裏切らなかった。
教室の中にいたのはやはり智と暦。
ただし智の制服はたくし上げられ、ブラは本来あるべき位置とはずらされて微妙な膨らみをもつ胸を露出させている。
暦の左手はその胸を愛撫し、右手は智のスカートの中、おそらくは下着の中をまさぐって智の敏感な部位を刺激している。
「はあっ、はあっ……」
智の口から甘い声が漏れる。
二人は口づけを交わした。ただ唇を重ねているだけではないことは榊から見てもわかった。
「…んふぅ」
それをきっかけに智は反撃に転じた。服の上から暦の胸を揉みしだく。暦の吐息も甘いものに変わっていった。
「ほら、よみも一緒に」
智は暦の衣服を脱がせ始めた。暦は全く抵抗せず、むしろ始めから決まっていたことのようにすんなりと事は進んだ。
やがて暦は一糸纏わぬ姿になった。
智は暦の上半身を机に横たえ、舌の先で乳首を突っつきはじめた。同時に右手の指で暦の外陰部を擦った。
「あっ、ああ……」
暦の嬌声に、榊は自分もその場の雰囲気に巻き込まれ、興奮を覚えていることを自覚した。
智は顔をだんだんと暦の体の下の方に移動していった。当然、舌が触れる位置もそれとともに下がっていき、
その移動のたびに変わる刺激に暦は違った反応を示した。
焦らすようにゆっくりとした移動の末、その舌は遂に暦の秘所へと辿り着いた。
「んっ、んっ、んんんん……もっと……」
そこでどのように刺激を加えているのか榊にはわからなかったが、
暦の反応から彼女がさらなる快感に襲われていることは明らかだった。
暦はいつのまにか上体を起こし、自分の秘所を刺激し続ける智の頭部を両手でつかみ、顔を振り乱しながら
その快感に身を任せ、大声でその証拠を示した。
「あ、あ、あ…!!」
まさに絶頂に達しようとしたそのとき、特に理由もなく顔を向けたその方向から二人の行為を見ていた榊と確かに目が合った。



624 名前: 抱きしめたいから愛しい人 投稿日: 03/06/05 19:44 ID:3UGTfVVk
「さっ、榊!」
「え? うそ!?」
暦と智が驚愕の声をあげた。
榊はどうしようか考えあぐねた。だが、自分が二人の行為を覗き見していたのは言い訳しようの無い事実だった。
それに、その気になればさっさと立ち去ることもできただろうに、覗きに夢中になっていたのもまた事実だ。
ここで逃げ出すという手もあるだろうが、それが出来るほど榊は不誠実ではなかった。結局榊は教室に入った。
「さ、榊、これはだな……」
暦が服を着ながら何か言おうとするが、どうやっても言い訳のしようがないのはこちらも同じだった。
「ゴメン、廊下を歩いてたら二人の声が聞こえて……」
「榊ちゃん、お願い! このことはみんなには内緒にして!」
確かに、こんなことが学校に知れ渡ったら二人は苦しい立場に追いやられるだろう。学校にいられなくなるかもしれない。
だが、智も暦も榊にとっては数少ない大事な親友だ。その二人をそんな目に合わせたくない。
「うん、わかった。みんなには内緒にしておく」
智と暦の表情が明るくなった。
「榊、ありがとう!」
「いや、友達として当然のことだ」
「いやあ、見つかったのが榊ちゃんでよかったよ。まったく、よみが教室でやろうなんて言い出すから」
「ともがたまには違うところでやってみたいなんて言うからだろ!」
いつものケンカのような漫才のような二人のかけあいが始まった。だが今の榊にはそれが『痴話喧嘩』に見えた。
(なんだかんだ言ってもこの二人って仲がいいんだな)
榊はそんな二人に憧憬を抱いた。同時にまだほとんど裸のままの二人を見て先ほどの興奮が思い出され、体が疼いた。
榊は顔を赤らめながら言った。
「そのかわり……その……お願いがあるんだけど……」



625 名前: 抱きしめたいから愛しい人 投稿日: 03/06/05 19:45 ID:3UGTfVVk
あくる日の放課後、榊は神楽の部活がない日はいつもそうしているように、一緒に下校した。
いつものように神楽が一方的に話し掛けてくる。その容貌と寡黙なことから近寄りがたい雰囲気を出している
(ように見える)榊はそんな神楽の存在がありがたかった。それに応えるという形で会話しながら歩いていると、
何のきっかけだったのだろうか、神楽は突然こんなことを言い出した。 
「そういやさ、ともとよみって仲がいいよな」
神楽は言葉を続けた。
「あの二人って趣味が合うわけでもないのに、いつも一緒にいてさ。
なんか他の誰とも違う、あの二人だけの世界があるって感じがする」
鈍感な神楽でもそういったことはわかるらしい。
「小学校のときからずっと一緒だったらしいからな。積み重ねた年月の差というものだろう」
「……うーん、年月かあ。さすがにそればっかりはどうしようもないよな。
でもさ、私達だって付き合い方しだいであの二人みたいになれるよな」
屈託のない笑顔で、神楽は榊に語りかけた。
それを見て榊に満たされた感情は単純に嬉しさだった。
自分と誰よりも深い仲になりたいと言ってくれる、そこまで思ってくれていることに感動さえおぼえた。
榊はわずかに顔を赤らめながら言った。
「今日、君の部屋に行ってもいいかな?」



626 名前: 抱きしめたいから愛しい人 投稿日: 03/06/05 19:46 ID:3UGTfVVk
(まあ、友達なら部屋くらい来るよな。)
そう自分を納得させ、戸惑いながらも神楽は榊を部屋に招き入れた。
「散らかってるけど、入ってくれ」
その発言に嘘はなく、神楽の部屋は散らかっていた。教科書やスポーツ関係の本、
ゲームソフトなどの小物が散乱していて、神楽のベッドとテレビゲームの前の他に座れそうな場所はなかった。
「まあ、適当に座ってくれ」
だから、テレビゲームの前に座ることにした。
「しかし、何で急に来るなんて言ったんだ?」
神楽は簡単に部屋を片付けながら、といってもそこらへんのものを部屋の隅に追いやっているだけだったが、問いかけた。
「もっと神楽のことを知りたいと思ったから。ともとよみはよく互いの部屋に行ったりするらしい」
「へー。あいつらってそうなんだ」
榊の返答に気恥ずかしさを覚えつつ、それを隠しながら神楽は言った。
神楽は片付けている雑誌の一つを手にとって榊にそれを見せた。多数のマウンテンバイクがそこに並んでいた。
「今どういうのにしようか迷ってるんだけどさー」
私のことを知りたいって言うんならいいよな。と神楽はちょっと強引かと思いながらも話題を振った。
いろいろ教えてやって、榊をこういう趣味に引き込もうという魂胆もあった。
部屋に来てから数時間、二人は楽しくおしゃべりをした。神楽が一方的に話す自分の趣味の話題、神楽の部活の話、
変わり者揃いの学校の友達や先生の話題、そして、互いに無縁な恋の話。
「神楽は好きな人とかいるのか?」
「いや、別に……」
そこで話は終わってしまった。それまでの中で一番短い話題になる――はずだった。神楽が次の一言を言わなければ。
「榊は?」
「私は……」
榊はうつむいたままで、言葉がそこで途切れた。神楽が「え、いるのか?」と話の後を継ごうとしたそのとき。
榊は立ち上がり、神楽をベッドに押し倒した。



627 名前: 抱きしめたいから愛しい人 投稿日: 03/06/05 19:47 ID:3UGTfVVk
「ちょ、ちょっと何する」
神楽が言い終わる前に榊は自分の唇で神楽の口をふさいだ。その口内では二人の舌が絡み合っている。
その間、神楽は大きく目を見開いていた。だから榊が真剣な目をしていることがわかった。
数十秒後、榊は榊の唇は神楽のそれから離れた。唾液が二人の舌を少しの間だけ繋げていた。
「さ、榊、何するんだよ」
口の自由になった神楽がやっと言いたいことを言い終えた。

――その前日。放課後の三人しかいない教室。
「そのかわり……その……お願いがあるんだけど……」
「え、何?」
智と暦にとっても榊は大事な親友だ。二人は利害の関係なしにその願いを叶えてやるつもりでいた。
「……私にも……教えて欲しいんだ。そういうことを」
「え?」
「榊ちゃん、それ本気で……」
智と暦は自分達のことを棚に上げて榊の願いに驚いた。榊はそんな二人にかまわず先を続けた。
「それと……神楽だけには言っていいことにして欲しい」



628 名前: 抱きしめたいから愛しい人 投稿日: 03/06/05 19:47 ID:3UGTfVVk
「君は言ったじゃないか。あの二人のようになりたいって」
「あ、あいつらこんなことやってんのか? ってあの二人みたいになるってそんな意味じゃ……ひゃんっ!」
榊は服の上から神楽の胸を揉み始めた。豊かな膨らみを包み込む優しい愛撫だった。
「敏感なんだね……」
榊は、より強い刺激を加えるために神楽の制服を脱がせた。
「おい、こら……」
神楽は抵抗を試みるが、榊はうまく神楽を押さえつけながら脱がせることに成功し、そのままブラもはずす。
仰向けになっても見栄えを損なわない見事なまでの膨らみをもった胸が露わになった。
榊は片方の乳房を口で吸いながら、もう片方は指でさすったりつまんだりを繰り返した。
「あっ、ん、ん、ん……」
執拗に責め続けると、神楽の声に甘い響きが混じってきた。
「神楽、気持ちいい?」
「そ、そんなこと……」
神楽は否定しようとするが、そのための言葉を紡ぐことができなかった。
「もっと気持ちよくしてあげるよ」
榊は胸を責めていた手を離し、その手で神楽のスカートを脱がし、神楽の内股をさすった。
「んんっ!」
その愛撫に、神楽はくすぐったさに似た快感と焦れったさをおぼえた。
手の位置が秘所に近づくたびに、神楽は『そこ』にして欲しいと求めている自分に気がついた。
そんな気持ちは否定しなければならないはずなのに。
とうとう榊の愛撫はそこに辿り着いた。だんだんと指の押し付ける力を強くし、上下運動の速度を速める。
「……あっ、あっ、ん、ん――――ああああっっっ!!」
突然神楽の全身に力が入り、それが数秒続いたと思うと、今度は一気に力が抜けた。軽くイッたらしい。



629 名前: 抱きしめたいから愛しい人 投稿日: 03/06/05 19:48 ID:3UGTfVVk
榊は自分の責めで神楽が感じてくれたことに喜びを感じた。
神楽が息を乱してろくに力を入れることができない間に、その全ての衣服を脱がせ、自分も全裸になった。
神楽の脚を広げて、その間に自分の体を入れる。そして、神楽の陰部に顔を近づけた。
もちろんこの体勢なら神楽は簡単に榊から逃れることができる。だがすでに神楽にはそんな発想はなかった。
「榊、そんなところ……」
榊は躊躇わずに舌を神楽の割れ目に挿入した。丹念にその内部を刺激する。
「あっ、そこ、ダメ、だめ……」
ダメというその台詞が決してやめてほしいという意味ではないことは、普段の勝ち気な振舞いからは考えられない
弱々しく上ずった声から簡単に悟ることができた。
今度は指でクリトリスを擦ってみる。痺れに似た感覚が神楽を襲った。
「んっ、あっ、あぁぁ……ダメ、ダメだって……」
快楽に乱れる神楽に、榊自身を欲情し始めた。
(私も欲しい……)



630 名前: 抱きしめたいから愛しい人 投稿日: 03/06/05 19:49 ID:3UGTfVVk
榊は再び神楽に覆い被さると、自分の乳首と神楽のそれをこすり合わせるように前後運動を始めた。
それと同時に榊は自分の秘所を指でまさぐり始めた。
人よりもずっと豊かに実っている二人の双丘の頂点同士が合わさるたびに二人はくすぐったさと快感をおぼえた。
自分自身も高まってきた頃、榊は神楽に告げた。
「神楽も一緒にね」
そう言うと榊は腰を沈め、二人の性器が密着した。腰を前後に動かしたり、くねらせたりしてみる。
そのたびに神楽は反応を変え、榊もその快感の微妙な違いに夢中になった。
「ひっ、ああっ、あああああ」
腰の押し付けを強くすると、クリトリス同士が擦れ合い、二人を急速に高みへと押し上げていった。
「ひあっ、んん……ああん」
二人の腰が動くたびにその秘所を濡らしている愛液がくちゅっ、くちゅっ、といやらしい音を立てる。
その音は二人が上げる喘ぎ声のなかでもよく響いていた。
神楽は再び絶頂を迎えつつあった。それは榊も同じだった。
「ああっ、神楽、イキそうなんだね……私も……あぁぁぁぁぁ」
息を乱しながら榊が告げる。
「さかき、さかき……もうダメ、イク、イッちゃう」
神楽はもう目の前の自分に快感を与えている女性のことしか考えられなかった。
すでに全てを快感に委ね、本能の求めるままに腰を動かした。
二人は互いの名を呼び、その温もりを感じながら、同時に頂点に達した。
「さかき、イ、イク……ひっ、ひっ、ひああああっっっ!!!!」
「神楽、かぐら、んっ、んっ、んふううううんんんん!!!!」
二人の声が部屋に響き渡った。



631 名前: 抱きしめたいから愛しい人 投稿日: 03/06/05 19:49 ID:3UGTfVVk
二人は呼吸と余韻がおさまるまでベッドの上で抱き合い、互いの体の柔らかさと温もりを感じていた。
「榊……おまえ、こういうことするやつだったなんてな」
「ともとよみが言ってたんだ。二人はお互いのことが好きだからそんなふうになったんだって……
ごめん、神楽の気持ちを考えずに」
榊は罪悪感に駆られて神楽に背を向けた。だが、神楽はその体を自分の方に向けさせて言った。
「いいんだって。謝ることないんだよ、榊。私も気持ちよかったから……だから」
いつものような元気で屈託のない笑顔で、しかし顔を赤らめながら神楽は言葉を続けた。
「今日から親友でライバルで……恋人だ」
「うん……」
榊も神楽に負けないくらいの明るい魅力的な笑顔になった。
その笑顔を自分にもたらした目の前の女性が愛しくなり、抱きしめてキスをした。
「ふふふ……」
「ははは……」
二人は笑っていた。自然とそんな気持ちになった。

次の日の下校の時間、この日も二人は一緒に帰った。昨日までと違うのはこの二人が手をつないでいること。
榊は潤んだ瞳で神楽を見つめながら言った。
「今日は……私の部屋に来ないか?」
「うん、今日はお前のことを知りたい……」
神楽も潤んだ瞳で見つめ返した。
女同士でそんなこと、と思う者もいるだろう。だか二人にはそんなことは関係なかった。
今、二人は幸せを感じていた。目の前に最愛の人がいるから。その人と同じ気持ちを共有しているから。
この気持ちは途切れない。きっと、いつまでも。

(おしまい)



649 名前: 抱きしめたいから愛しい人 おまけ 投稿日: 03/06/11 22:32 ID:7keOdgU2
とも「ねえ、最近榊ちゃんと神楽って仲いいよね」
よみ「ああ、そうだな」
とも「私らも負けずにがんばろうぜ……」
よみ「と、とも、こんなところで……」

ゆかり「あ、あんたたち!」
よみ「げ、ゆかり先生!」
とも「ゆ、ゆかりちゃん! これは、その……」
ゆかり「あんたたち、若いわね。まあ、がんばんなさいよ」
よみとも「え……?」

その夜、にゃもの部屋

にゃも「珍しいじゃない、ゆかりが私の部屋に来るなんて。しかもこんな時間に」
ゆかり「にゃもぉ……私たちも久しぶりにさぁ……」
にゃも「わー! ちょっと、ゆかり!」

(おしまい)



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