
- 638 :雪の教室 :02/11/11 23:41 ID:gsGckrQq
- 「だから違う! 何度言ったらわかるんだ!」
「うぅー……」
夕暮れの教室、人気のない放課後。ひそかに片想いしている女の子と、二人きりの勉強会。
ロマンチックな状況だと思うかもしれないが、こっちはそれどころじゃない。
「文章題っていうのは式を解いただけじゃ終わらないの! 『何時間後か』と訊かれてるん
だから何時間後かを答えなきゃ答えにならないだろうが」
人は自分にないものを持つ人に惹かれるというが、自分にあるものを持ってない人にも
惹かれるんじゃないかと思う。活発で、明るくて、スポーツ万能で、そして勉強のできない
神楽のことが妙に気になりだしたのも、多分そんな理由だったのだろう。
気にはなったが、特にアプローチをしたことはなかった。入学したての頃谷崎先生に「あんた
委員長顔だわ!」とえらい評価を下されたことがあるが、実際成績がいいのと素行に問題が
ないこと以外に取り柄のない俺と、顔は結構可愛く、胸は抜群に大きく、性格もがさつで
男勝りだが明るく無防備な、男子の話題に上らない日のない神楽とでは居場所が違いすぎた。
もし何かの拍子に二人きりなんかになったとしても、共通の話題が絶無なのでかえって
困ったに違いない。
- 639 :雪の教室 :02/11/11 23:42 ID:gsGckrQq
「数学、教えてくんないかな……」
三年の秋口、突然神楽からおずおずと切り出された時はだからそりゃもう嬉しかったが、
照れ隠し半分、純粋な疑問半分で、快諾する代わりに俺は問い返していた。
「なんで俺? ちよちゃんは?」
異例の飛び級で若干十歳にして高校に入学したばかりか、その高校で学年トップの座を
独占し続けている超天才児美浜ちよ――通称ちよちゃんと、神楽はかなり仲がいい。他に
数人の女子と一緒にグループを作っており、いつも一緒に行動していた。勉強も個人的に
教わっている、とそのグループの一人である滝野が吹聴していたはずだ。俺も学力には
かなり自信があるが、ちよちゃんには届かない。
「いや、ちよちゃんにも教わってんだけどさ……」
それだけでは不安なのだ、という。神楽達のグループには他に飛び抜けて勉強のできない
のが二人おり、ちよちゃんはその三人とも面倒を見なくてはならない。おまけにちよちゃん
自身の勉強もあるのだから、そうそう時間を割いてもらうわけにもいかない。ただでさえ
勉強が苦手で、人と同じことを覚えるのに何倍も時間がかかるのだから、なおのこと
ちよちゃんだけに頼ってはいられない、というのだ。
立派な心がけである。おまけにどこから話が行ったものか、その翌日黒沢先生からも
呼び出されて直々に頼まれてしまった。黒沢先生は一年の時の神楽の担任で、彼女が
所属する水泳部の顧問でもある。どうやら水泳部の中でも彼女の成績はドベに近いらしく、
先生も気にかけているようだ。
とまれ、そこまで頼まれればこちらに否やはない。かくて、現在に至るのだが。
- 640 :雪の教室 :02/11/11 23:44 ID:gsGckrQq
- 「えと、だからtイコール……」
「それもさっき言った! このtはこっちが勝手に設定した文字だから、答えに使っちゃ
いけないんだよ。計算ができてるのに、こんなところで減点されるほどバカらしいことは
ないんだぞ」
「あうぅ……」
神楽は精一杯好意的に言って、たいへん教えがいのある生徒だった。正直、あのちよちゃんが
よく彼女のレベルに合わせてものを教えられると感心する。本当に頭がいいというのはそういう
ことなのだろう。
「だってここで、Sは主人公のことを嫌いになるんだろ」
「ならないよ! この台詞は皮肉というか、裏腹な気持ちというか……前後の話でわかん
ないか?」
「わかんない」
「漫画でもいいから本読めよ神楽……」
最初は数学だけ教えていたのだが、文章題を解かせているうちに国語力にも問題があると
わかった。そのうち「実は英語も心配なんだ」などと言い出したので、結局三教科全部
カバーしている。週に二回だった勉強会も三回になり、四回になり、今では平日はほぼ毎日、
校門が閉まるまでみっちりやっていた。
もっとも、悪いことばかりでもない。人に教えるにはこっちもきちんと理解していなくては
ならないので、俺の方も基礎力がずいぶん固まった。それに神楽は学力そのもの以外は
実に熱心ないい生徒で、こっちの言うことは何でも素直に聞くし、多少きつい課題を出しても
頑張ってやってくる。何より勉強というのは完全に俺の土俵で、そこに神楽が入ってきて
くれたのだ。自分の得意分野を、好きな子と二人きりで話すのが楽しくないわけがない。
このささやかな時間が、あと数ヶ月たらずで確実に終わってしまうことだけが、俺は辛かった。
- 651 :雪の教室 :02/11/13 00:28 ID:6RUQzkFO
- 「受かった! 受かったぜ大山ーっ!」
全身で歓喜を表現しながら、神楽が嵐のように教室へ駆け込んできた。やけに寒い、
二月の日曜日。
「おめでとう、やったな」
今にも踊り出しかねない様子の神楽へ、俺は落ち着き払って答えた。言っちゃ何だが
我が校のトップクラスが二人、三ヶ月以上もみっちり特別授業をやったのだ。体育大学の
推薦試験ごときに落ちられてはこっちの沽券にかかわる。
それに、神楽が受かったということは、彼女が俺に会う理由が完全になくなったことを
意味する。はしゃぐ気になどなれるわけがなかった。
「あ、じゃあ貸してた参考書、いらなくなるな。この次でいいから返してよ」
それでも「この次」という言葉を使ったのは、一回でも余計に会いたかったからだった。
今持ってきていて、この場でさっさと返却されたらどうしようとちょっと不安になる。
「え……」
だが神楽は、突然口ごもった。ふいに笑みを収め、気まずそうに目をそらす。
「んと……その…うん、返すけど……」
豹変の理由がまったくわからず戸惑っていた俺は、次の瞬間一つの可能性に思い至った。
神楽は、もう俺に会いたくないんじゃないのか?
考えてみたら、嫌いな勉強を無理にやらされて楽しいわけがない。ちよちゃんは元々
神楽の友達だし、ああいう性格だから辛抱強く優しく教えただろうが、俺はずいぶんきつい
ことも言ってきた。半泣きにさせたこともあったほどだ。いつも熱心に話を聞いてくれるから
つい気がつかなかったが、俺の印象がいいはずはない。
- 652 :雪の教室 :02/11/13 00:29 ID:6RUQzkFO
- こうして大学に受かって用済みとなった今、もはや顔も見たくないのではないか。絶望的な
結論に達した俺は、せめてこれ以上嫌われないようにしようと、精一杯落胆を隠して不自然な
笑顔で言った。
「あ、いや、別に直接返してくれなくてもいいよ。机に入れとくか、谷崎先生に預けてくれても
いいし。じゃな」
椅子につまづきながら席を立ち、神楽との距離を取りつつ後ろの入り口に向かう。神楽に
嫌がられている、と思っただけで、同じ教室にいることすら耐え難かった。
「ま、待ってくれ!」
教室を出ようとした時、神楽が俺を呼び止めた。何やら思いつめた顔をしている。
「あ、あの…さ、……べ、勉強会……なんだけど」
「うん?」
「も、もう…終わり………なんだよな?」
「そりゃそうだよ」
なんだか知らないがほとんど殺気さえ感じるような真剣な顔で、神楽は俺をにらみつけている。
「うん。あの……それで…さ。私……」
何を言われるのかだんだん怖くなってきた。神楽はずいぶん長いこと口ごもっていたが、
やがて意を決したように一歩踏み込むと、
「もっ、もっと…勉強、お、教えてほしいんだけどっ」
「ええ!?」
「い、いやそうじゃないんだ! 勉強したいわけじゃなくてさ!」
「???」
もう何が何だかわからない。何を言ってるんだこいつ?
神楽の顔が真っ赤なことに、そのときようやく俺は気づいた。よく見れば涙もうっすら
にじんでいる。それを冬服の袖でごしごし拭うと、神楽はほとんどヤケになったように、
俺の目をまっすぐ見ながら怒鳴った。
「だ、だから! 私は、もっと大山といたいんだっ!」
- 653 :雪の教室 :02/11/13 00:30 ID:6RUQzkFO
- 頭が止まってしまった。
寒さに震えている時に、急に温められるとかえって体が萎縮してしまうことがある。それと
同じで、精神が萎縮してしまって、差し出された言葉をまともに受け止められなかった。
俺がそんな状態なので、神楽は困ってしまったらしかった。しばらくは赤くなったまま
固まっていたが、所在なげに左右を見回すと、いきなり制服の上を脱ぎ捨てた。
「!?」
淡いブルーのスポーツブラに包まれたゆたかな胸がブルンとこぼれ出て、冬の夕日に染まる。
神楽はしばらくうつむいて、己の巨大な胸を睨んでいたが、俺がくいいるように同じ場所を
見ていることに気づくとあわてて両手で隠した。
「あー…それで……」
目が不安げに泳いでいる。明らかに、何をやっているのか自分でもよくわかってない顔だ。
「ふ…フンイキ、っていうか…だから……」
可哀想なくらいうろたえている神楽を見ているうちに、俺の方が冷静になっていた。何が
起こったのか、なんとなくわかる気がする。
神楽は、わからないことを自分で調べて理解する、ということがとんでもなく下手くそなのだ。
おそらく今日俺に告白するつもりで、参考のためにその手の雑誌でも読んだに違いない。
そこで告白からその先へ至るまでのムード作りやら魅惑的なシチュエーションやらを山ほど
詰め込まれた結果、土壇場にきてそれが滅茶苦茶に噴出したのだろう。容量の小さい
コンピュータがフリーズするのと一緒だ。
「あの……」
神楽はすっかり煮詰まってしまい、ほとんど泣きそうになっている。突然、俺は気づいた。
こんなになっている神楽をほっといて、何を突っ立ってるんだ、俺は!?
- 670 :雪の教室 :02/11/13 21:28 ID:6RUQzkFO
- 「か、神楽!」
あわてて俺が駆け寄ると、神楽はすこし後ずさる。構わず俺は窓際の隅に追いつめた。
思いのほか白い神楽の肌が、夕日を受けてオレンジ色に輝いている。
「あ、あのさかぐ……そ、その……」
くそ、これじゃ神楽と同レベルじゃないか。俺は深呼吸を一つ、それから咳払いを一つ
すると、
「ありがとう。すごく、嬉しい。俺は神楽が好きだ」
一言一言、はっきり区切って、言った。
神楽は涙をためた目をいっぱいに開いて、俺を見ている。
「……ほんと?」
「うん。ほんと」
我ながらバカみたいな物言いだが、結局ほかの言葉がないから仕方ない。語彙と
いうのは大事なことの順に作られていくものだから、たぶん一番大事なことは
一番バカみたいな言葉で伝わるんだ、きっと。
「…………」
神楽は俺を見つめたまま動かない。というか、微動だにしない。告白が成功した後
どうするかは書いてなかったのだろうか。いやもしかして、「ここから先は彼のリードに
任せましょう」とか書いてあったのかもしれない。俺、経験なんか全然ないんだが。
二人して固まっていたのはほんの短い時間だったと思うが、ずいぶん長く感じられた。
それから俺は、間近に見える神楽の肌に、鳥肌が立っているのに気がついた。この
寒い教室に、上半身ブラだけでいるのだから当たり前だ。思わずむき出しの肩に
触れると、ビクッと全身が震えるのがわかった。
「あ、ごめん、俺、手冷たいから……」
「……ううん」
- 671 :雪の教室 :02/11/13 21:29 ID:6RUQzkFO
- 縮こまりながらも、神楽は上目遣いにじっと俺を見ている。俺はちょっと考えて、
上着を急いで脱ぎ、多少とも暖かいシャツの腕と胸で、ぎゅっと抱きしめた。ムギュ、
とやわらかい風船のような感触が二つ、俺の胸に押しつけられる。案外冷たいんだな、
脂肪だもんな……などと思いながら、俺は神楽の髪と肌の匂いをかいでいた。
「いい匂いがする……」
「や……」
俺の腕の中で、神楽がもぞもぞと身動きする。実際、神楽からはいい匂いがした。たぶん
せっけんや化粧品の香りと、人間の肌の匂いが混ざり合った、しっとりした甘い匂い。
心ゆくまでそれをかいだあと、腕をわずかにゆるめると、神楽は少し胸を離して、ぽおっとした目で
まっすぐ俺を見上げた。
「さ、寒くない?」
「…あったかい……」
ささやくと、唇が小さく動く。可愛いな、と思いながら俺は顔を近づけていった。下心がなかった、
なんていうと怒られそうだが、そのとき俺は確かに、そのままいったらどうなるかということを
全然考えてなかった。ただ、もっと神楽の唇に近づきたい、ということだけが頭にあった。
初めてのキスは、別に何の味もしなかった。
ただ、それは俺と神楽の中に、明らかに何かの火をつけたようだった。神楽の鳥肌はいつの
まにか収まり、逆に熱いくらいにほてっている。俺自身もシャツ一枚では肌寒かったのが、
少しも感じない。そして二人とも、心の中のタガが一つ、確かにはずれていた。
- 703 :雪の教室 :02/11/15 01:26 ID:wgsqWDJF
- 「む、胸……いいかな」
「ん……」
腕をほどくと、外気にさらされる肌が増え、神楽が少しだけ寒そうに身を縮めた。俺は
さっき脱いだ上着を拾って神楽の肩にかけると、まるく大きく伸びきったスポーツブラの
生地にそおっと手をあてた。
すべすべすべすべ……すべすべ……
神楽の胸を中におさめたナイロンの生地は不思議な手触りで、いつまでも撫でていたい
ような気がした。両手を使って、大きく撫でまわす。時々力を入れると、赤ん坊のほっぺた
みたいな柔らかく張りのある手応えで指が沈んだ。
「…は…………」
撫で続けているうちに、先端の部分がぷっくりと突き出てきたように見えた。目を上げると、
神楽の顔がさっきより赤い。心なしか苦しそうに眉をよせて、目をそらしている。
「い、嫌だった?」
神楽は小さく、だが強く首を振ると、かすれた小さな声で言った。
「…じ……か、に……」
ジカニ?………………「直に」?
ごくり、と驚くほど大きな音がした。自分が生唾を飲み込んだ音だった。ブラのへりに指を
かけ、そっとゴムを伸ばして持ち上げてみる。神楽の体に力が入るのがわかったが、
俺が指をだんだん上げていくのに抵抗はしなかった。
たぶるんっ……
ブラの下端がある高さを越えたとたん、力強くて柔らかい、ふたつの肌色のかたまりが、
あふれるように一気にころがり出た。包まれていたときより、一回り大きくなったような
印象がある。制服の上からでもはなはだ目立つ、これの形を想像しなかった男子などうちの
クラスにはいないんじゃないか。もちろん俺も例外ではなかったが、今目の前にあるこれは
想像よりずっと……何というか……感動的だった。
- 704 :雪の教室 :02/11/15 01:28 ID:wgsqWDJF
- 「きれいだな……」
「よせよ……」
「本当だって」
実際、それはとても綺麗だった。水泳部で毎年めいっぱい日焼けしている神楽は冬でも
浅黒かったが、水着に覆われていた胸や腹の肌はびっくりするくらい白く、かすかに
汗ばんだ雄大な丸みが視界を埋めつくしている。俺は吸い寄せられるようにその胸に
顔を近づけると、パフッ、と肉まんをほおばるような感じでその片方へうずもれた。
巨乳好きはマザコンの気があるというが、わかる気はする。こうして口元から鼻にかけて、
やわらかくしっとりした肌のに嗅覚と触覚を満たされていると、遠い遠い昔に味わった
安心と充足感が戻ってくるような気分になる。
しかしまあ俺は乳児ではないし、神楽も俺におっぱいをくれているわけではない。
マフマフと唇を動かしながら、舌で表面を舐め上げると、か細い声とともに神楽は身を
よじった。その反応が面白くて、すこしずつ顔を動かして大きな乳房をまんべんなく俺の
唇と舌で塗り込めていく。先端にある赤みがかったピンク色の突起に唇がふれた途端、
神楽は大きくのけぞった。
「んあ……!」
ピンと立ち上がった、やわらかそうなそれを唇でちょっとつつくたび、神楽は息を
ふるわせて反応する。我慢できなくなって口に含み、舌の腹で舐め回すと、
「ふあ、あああああ!?」
驚くほどの声を上げて神楽はのけぞった。倒れそうになる背中をあわてて左手で支え、
ついでに右手を空いているもう一方の乳房にあてがう。赤ん坊のように吸ったり、唇で
ちょっと強めに挟んだり、飴玉のように舌でこすりまくったりしつつ、右手の中にある
同じものを揉んだり、さすったり、しごいたりしてみる。神楽の息がどんどん荒くなり、
大きなクッションの下の肋骨が激しく上下しているのがわかる。
- 705 :雪の教室 :02/11/15 01:30 ID:wgsqWDJF
- 「や、やだっ……やだあっ……!」
いやだと言いながら神楽は手を回し、俺を強く抱きしめた。その手に急かされるように、
もっと愛撫のスピードを上げる。神楽の体が小刻みに痙攣しはじめたのにも気がつかない
くらい、俺は神楽の胸に熱中していた。
「あ、あ……、あうぁ、ぁ、あ……!」
突然、神楽が今までと違う、せっぱ詰まった声を上げた。驚いて思わず口を離そうと
したが、押さえつけられているのでうまくいかず、ガリッ、と乳首に歯を立ててしまった。
その瞬間、
「ぁあぁあぁぁぁああぁぁぁぁぁーーー……!!」
びくびくびくびくっ、と釣られた魚みたいな痙攣をしたと思うと、神楽の体から力が抜けた。
全体重が俺の左腕にかかってきて、もろとも倒れ込みそうになった俺はあわてて腰を
ふんばり、神楽を抱き支える。腕の中にくったりともたれかかる神楽は放心した顔で涙を
ためていて、口元からは涎がひとすじ、鎖骨の方にまで流れていた。
「……神楽?」
呼んでみると顔だけ動かしてこちらを見たが、ハァハァと切なそうな息をつくばかりで
何も言わない。何か、困惑しているようにも見える。
「もしかして…………イっちゃった、のか?」
おそるおそる訊いてみると、恥ずかしそうに目を伏せ、とぎれとぎれに言った。
「わかん…ない………なんか、ふわーっとして、ぱーってなって……どかーって…………」
実に貧困な語彙力だが、言いたいことはまあわかる。どうやら神楽は、胸だけで絶頂を
迎えてしまったらしかった。
「気持ちよかった…?」
「……………………………………………すごく」
耳まで赤くなった神楽が、ふいにものすごく可愛く見えた。俺は神楽のあごに手を添えて
自分の方を向かせると、最初の時より強引に、唇を重ねた。
二度目のキスは、神楽の涙の味がした。
- 728 :雪の教室 :02/11/19 01:09 ID:NSj9U6uZ
「あの…一応訊くけど、本当に、いいの?」
ここまでならまだ何とか、無かったことにすることもできる。だが、これより先に進んで
しまったら、もう後戻りのきかない関係になってしまう(少なくとも、高校生にとっては)。
それはお互い好き合っているかもしれないが、告白したその日のうちに、というか
一時間もしないうちにそこまで行ってしまうというのはちょっと、早まりすぎてやしないか。
「ん…………」
熱っぽくぼやけた目つきで、うっとりとスカートのホックを外す神楽は、そんなことをまるで
考えていないように見えた。(大丈夫かこいつ……?)初めて数学を教えた時に似た
気持ちが蘇ってくるが、するりと落ちたスカートの下のものを目にしてそんな小賢しい
理性もあっさり消える。
ブラとそろいのシンプルなショーツは、肉付きのいい腰をぴっちりと覆い、股間の部分が
べったり濡れて黒っぽく変色していた。こわごわ手をそえて、ゆっくり引き下ろしていくと、
濡れた場所が外気にふれる冷たさに神楽が息を吸い込む。ぬるっとした糸を引いて、
ショーツは股間から離れていった。
あまりじろじろ見るものではないと思うが、やはり目がいってしまう。神楽のそこは思って
いたより毛が薄く、てらてらと濡れ光っていて、なんだか人間の体じゃないみたいだった。
深く切れ込んだ裂け目のふちの部分に指を触れると、甘いかすれ声が上がった。指先に、
ぬるぬるしたものが絡みつく。
「や…………」
「うん……」
机の上に上着をしいて、靴下と上履き以外何も着けていない神楽を座らせると、俺も急いで
服を脱ぐ。ズボンの下から出てきたものを見て、神楽がたじろいだ。見たいような見たくない
ような顔をしながら、しかし一瞬も目を離さずまじまじと眺めている。
- 729 :雪の教室 :02/11/19 01:10 ID:NSj9U6uZ
- 「そ、それ……フツーの大きさ、なのか?」
「さあ……人と比べたことなんてないし」
「は、入るのかな……ほんとに……」
「たぶん……」
「た、たぶんってなんだよ」
「初めてなんだから、わかんないよ」
神楽が目を丸くしている。俺が初めてと言ったのが意外らしい。なんでだ。
「大山でも知らないことってあるんだ……」
「何言ってんだお前」
……俺も小さい頃、自分の親父は何でも知っていると思っていたが。小学生並かこいつ。
苦笑しながら、神楽を抱き寄せる。裸の胸に感じる神楽の肌は、やっぱり気持ちよかった。
「だから、その……あんまり、うまくはできないと思うけど」
「うん……だいじょぶ」
神楽を横たえて、脚をすこし広げてもらう。その中央の部分へ、少しずつ踏み入っていく。
神楽のそこはヌルヌルして柔らかくて一面沼みたいで、どこへどう入れたらいいのか全然
わからない。
「ここか……あれ? ええと……」
「ん……あ、うぁ、く、はっ…! ちょ、はふ、は……」
試行錯誤するたびに神楽の敏感な部分……というか、そのあたり全部そうなのだが……
を刺激してしまうらしく、神楽が甘い悲鳴を上げる。こっちはそれを聞いて焦れば焦るほど
うまくいかなくなる。とうとう神楽が涙目で俺を睨んで、
「お、お前……ふぁ、わ、わざとやってんじゃ、ないだろーなっ……?」
「そんな余裕ないって……あ、うぁ!?」
ぐにゅるっ……
急にそれまでと明らかに違う深さに、俺のものが引き込まれた。同時に神楽が、甘くはない
悲鳴を上げる。
- 772 :雪の教室 :02/11/24 15:09 ID:keQrqWjQ
- 「いっ……!」
「だ、大丈夫!?」
慌てて腰を引こうとするとまた神楽が悲鳴を上げそうになったので、俺は前にも後ろにも
進めなくなってしまった。
「い、痛いか?」
「ん……けど、へーき、だから……続けて……」
そんな辛そうな顔して平気と言われても何だが。おそるおそる腰を前に進めていくと、神楽は
苦しげに息を吐く。あるところを通り過ぎた時、ぶつっ、と何かを引き切ったような感触があった
気がするが、緊張のせいでよく覚えていない。気がつくと、俺は神楽の中に根本まですっぽり収まっていた。
神楽がまた大きく息をついた。いくらか楽になったようだが、まだだいぶ苦しそうだ。痛みを
紛らわせられないかと、胸をそおっと撫でてみた。
「ふ……!」
効果はあるらしい。横になっても全然形の崩れない、大きなプリンのような胸にまるく手を
這わせるたび、糸がほぐれるように少しずつ、苦しげな色がやわらいでいく。両手を使って、
パンをこねるように揉みまわしながら、ときおり先端も刺激してやると、神楽の声は徐々に
甘さを帯びていった。
「ん、ふあ、はっ……はっ、はっ、はっ……ふ…………くぅん、んん……」
いつしか神楽は痛みを忘れ、やわらかな快楽がそれにとってかわったように見えた。頬を
真っ赤に紅潮させ、上半身の力をすっかり抜いて俺の手に任せきっている。ぼうっと俺を
見上げているその表情が、もう少しも苦しげでないことに気づいた瞬間、今まで意識の外に
あった股間の感覚が急に戻ってきた。
「うあ……!」
「大山…?」
落ち着いてみると、神楽の中はとてつもなく気持ちよかった。はずむように力強い肉感が
勢いよく俺を押さえ込み、なんだかたくさんの手と唇に握られているみたいだ。ほんの
わずかに位置がずれるだけで、痺れるような感覚が臓腑を通って口の裏のあたりまで
突き抜けるようだった。
- 773 :雪の教室 :02/11/24 15:10 ID:keQrqWjQ
- 「神楽。その、少しだけ、動いていいかな……が、我慢できない……」
神楽は驚いたようだったが、ためらいがちに肯いてくれた。俺は一番奥まで進んだ腰を
ゆっくりと戻していく。
「うん、ん……!」
神楽の声。だが、さっき挿入したときのような苦しげな声ではない。それに自信を得て、
少しだけスピードを上げる。肉の輪が順々に俺をしごき上げていくたび、呻きたいような
快感が響く。ぬらぬらと濡れた俺自身から、かすかに血の匂いがした。
「ひっ……!?」
完全に抜ける寸前のあたりで、急に神楽が鼻にかかった声で震えた。
「ど、どうしたの」
「わ、わかん、ない……そこ、そこっ、のところ、こすられ、っ……」
腰をわずかに前後させてみると、また神楽が震える。もう一度、今度は内壁にこすり
つけるようにすると、さっきよりいっそう高い声が上がった。
「ようし……」
その部分を常にこすり続けるようにしながら、ゆるゆると腰を前後させる。胸にも手をやって
くすぐるようにすると、案の定痛みよりも快感が勝ったようで神楽は徐々に力を抜いて俺が
動くのに合わせてくれた。
「あっ、はっ、ふぁっ…、んく、んっ、ん、ん、……」
エロ漫画なんかだと、男の方が何も考えずに動きまくってそれでお互い気持ちよくなったり
するが、冗談じゃない。神楽が少しでも気持ちよくなるように、同時に俺も気持ちいいように、
かつそれに流されすぎないように、頭はフル回転しっぱなしだ。
それでも、神楽がぎごちないながら少しずつ自分で腰を動かしはじめ、それが俺の動きと
時々シンクロするようになると、お互いにぼーっとしてきて、あまりものが考えられなくなって
きた。いや、相変わらず頭は忙しく回っているのだが、その回っている全体が水の中に浸かってる
ような感じで、その水が神楽というか……要するに、神楽のことしか考えられない……
- 774 :雪の教室 :02/11/24 15:10 ID:keQrqWjQ
- 「お、おーや、ま…っ、………おーやまっ、大山、大山ぁっ……」
神楽が両腕を首に回して抱きついてきた。滝野や美浜と一緒になって転げ回り、豪快に
カラカラ笑う普段の姿からは想像できない、甘えた表情で俺を見上げる。無我夢中でキスを
すると、神楽の方からも吸い付いてきた。まるで何かに怯えるように、力一杯しがみついてくる。
少し痛いくらいだ。
「お、おやっ、っ、まっ、お、…………っ! お、あ…………っ!」
神楽の声の調子がまた変わってきた。もう一度達しようとしているのかもしれない。俺の方も、
ぐいぐいと腰をこじられ、こねるように締め上げる神楽の気持ちよさに限界が近かった。このまま
神楽の中に吐き出したい、という強烈な衝動をどうにか抑えて腰を引こうとした時、俺は恐ろしい
ことに気がついた。
「神楽……あ、脚……!」
俺の腰はいつのまにか、神楽の両脚にがっちりとホールドされていた。
「神楽……ちょっと、やばいって……おい、神楽、脚!」
「んっ、あっ、ん、大山……っ、おっ、おおっ、おおやまあっ……!」
呼びかけても聞こえている様子はない。力ずくで外そうとしても、水泳で鍛えられた神楽の強靱な
脚にひ弱な俺では歯が立たない。
うねる腰。締め上げてくる中。濡れた熱い肌。汗とそれ以外の匂い。切なそうに俺の名を
呼び続ける神楽……最初から勝ち目のない勝負だったかもしれない。限界は、あっけなく
やってきた。
「ぅ……」
「ふあっ……!」
密着する熱い肉の中に射精する快感はものすごかった。背骨が引き抜かれるみたいな気分だ。
射精のショックで神楽も来たらしく、俺たちは絶頂でガクガク震える体をお互いに抱きしめ
ながら、荒い息の下でとぎれとぎれに名前を呼び合っていた。
- 775 :雪の教室 :02/11/24 15:11 ID:keQrqWjQ
- 「ゴメン! ほんとにゴメンな、大山……!」
「いや……」
半分失神したような状態から回復し、すっかり暗くなった教室の寒さに鳥肌を立てながら服を
着直すと、神楽は真っ先に俺に謝ってきた。どうやら忘我状態だった間のこともすべて覚えて
いるらしく、最後の最後で「中出し」になってしまったのが自分のせいだと思っているらしい。
「わ、私、ほんとに何もわかんなくなってて……あ、いや、ちゃんと聞こえてたんだけど、でも……」
確かに、どっちかといえば神楽のせいかもしれないが。回避も我慢もできなかった俺だって
充分悪いし、第一こんな時に女が謝るなんて聞いたことがない。
「……せ、責任とるからっ!」
「なんの責任だよ」
必死そのものといった表情でそんなことを言い出す神楽に、俺はとうとう噴き出した。神楽の
頭をぽんぽんと叩く。
「まだ決まったわけじゃないんだから。とにかく検査薬とか使ってみて、必要なら病院行って、
しばらく様子見よう。何ともなければそれでいいし、もし、本当にそうなってた時は……」
唾を飲み込む。冷えてしまった神楽の肩をそっと抱き寄せて、
「その、責任、とるから」
「……!」
神楽は耳まで真っ赤になった後、見たこともないような可愛らしい笑顔で、俺に笑いかけて
くれた。
- 776 :雪の教室 :02/11/24 15:13 ID:keQrqWjQ
結局、その後の経過は何事もなく、俺も神楽も胸をなで下ろした。
年が明けて俺も無事受験に成功し、今は国立某大生である。
高校でカップルだった男女が別の大学に進んだら十中八九切れるというが、俺と神楽は
今のところ何とかやっている。別の大学といっても同じ都内だし、会おうと思えば昼休みに
だって会える。実際何度か会ってレポートの手伝いなどをやっているうちに、妙にスポーツ
科学に詳しくなってしまった。この方面に進むのもいいかもしれない。
問題なのはあの時の一回で、神楽が「中出し」の感覚に病みつきになってしまったらしく、
生で、中でしかやりたがらなくなってしまったことだ。もちろん危険日は慎重に避けているし、
経口避妊薬などの準備もしているが、毎度毎度緊張することはひとかたではない。
万一のことになった時責任をとれるように、勉学もそこそこにアルバイトにいそしむ最近である。
End
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やっと終わった……ちよぼくと銀の二大作に挟まれてすり潰されそうになりながら完結。
こん程度の話に長々とブランクを開けてしまってどうも~