162 :名無しさん@ピンキー :02/10/03 03:23 ID:jpex1jS9
俺は堀江、ちよすけと同じ高校の者だ
ちよすけ達も3年になった、今は夏休みであのアホ共とも会ってないが
どうせ遊んでるんだろうな…
俺も行けば良かったのだろうか…


『え!ちよすけ留学するのか!?』
『はいっ!向こうの学校は飛び級の子も安心です』


…俺も勉強しないとな
今年こそ大学行かないと…
そう、俺は二回3年生をやっている
別に成績は悪くない、少し身体が悪いだけだ
持病とも言う、良くわからない病だ


「っあああ!!やる気がでねぇ!!」
この猛暑の中勉強なんざ出来ん、大体なんで俺の知り合いはこの大事な時期に
ゆうゆうと遊んでばかりいるのだ…
アホか、そうか、アホなのか…ならば俺は馬鹿真面目に勉強してくれる
…だからそのやる気がねぇんだよヴォケがぁぁ!!!!
はぁ…少し散歩してくるか
とりあえず適当な服を引っ張り出して近くの公園にでも行こう

163 :162 :02/10/03 03:24 ID:jpex1jS9
公園は近くに池もあるせいか、風が気持ちよく、この季節には有り難い場所だった
それでも照りつける日差しの暑さは変わらない、この季節特有だ
暫く池のベンチにでも座って休む事にしよう

ワンッ!

「うおっ!」
まったりしていると後方から犬に吠えられた
犬というのは恐ろしい、実に恐ろしい…
「あ、だめですよ~忠吉さん」
そうそう、俺が何よりも恐れてるのが忠吉な、この前なんて噛まれかけた
「あの、ごめんなさいっ」
俺はとりあえず振り返る、そこにはあの恐ろしい犬と確か別荘に行ったはずのちよすけがいた
「あ…堀江さん」
「よ、別荘じゃなかったのか?」
「昨日帰ってきたんですよ~」
「そうか、それじゃ俺は帰って勉強にでも励みますかね」
「あ、はい」
俺が立ち上がろうとすると、忠吉が光の速さで飛びかかってきた
「むがぁ!!」
あまりの重さに俺は簡単に押しつぶされてしまった
「あっ!堀江さん!わっわーーー!忠吉さん踏んじゃダメですよー!」
そのままズタズタと噛まれ踏まれ…

164 :162 :02/10/03 04:11 ID:jpex1jS9
ん…
ここはちよすけの部屋か、ここに来たのは何度目だったかな…
そうか、俺はあの犬に喰われて運ばれたのか
丁寧に毛布までかけられている、別に気を遣う事なんざないのに
起きあがって俺の部屋の3倍はあるちよすけの部屋を見わたす
問題の犬とちよすけの姿はなかった
さて、どうしたものか…このまま大人しく待つべきか
俺は毛布を適当にたたんで、とりあえずその場に座った
…このまま待てというのか
…無理だよな、そりゃ無理だよな、女の子の部屋に野郎が一人で…何もせず待てってのは無理だよな
俺は立ち上がると、目の前にあるちよすけのコートを見つめた
…このコートの匂いはきっとちよすけの匂い…
アホか俺は!誰がんな変態じみた事するか!
やはり大人しくしていよう

165 :162 :02/10/03 04:12 ID:jpex1jS9
と言いつつもちよすけの机の上にあるアルバムと思われる物体に手が伸びる

ガチャ

「わひぃ!!」
ドアの音を聞いて、俺の身体は巻き戻しでもしたかのように元の位置に戻る
…あと数センチのところまで手は伸びていた…
……変態ぢゃないか、俺
暫くすると、半開きになったドアからちよすけが入ってきた
「あ、もう起きていいんですか!?」
ちよすけは慌てて手をバタバタさせながら俺に駆け寄る
とりあえず俺は問題の犬がいない事を確認した
「ふう…恐ろしい犬だ」
「あっあの!どこか痛くありませんか!?」
ちよすけは今にも泣きそうな表情で俺の顔を覗き込む
返事をすればいいのだろうか、でもここは泣かしてやりたい…
俺はあの犬に何度も何度も襲われている、少し飼い主をいじめても問題はないはずだ
「あぁあぁぁああぁ!!ももももしかして怒ってるんですかぁぁ!?ごごごごめんなさいぃぃ!」
…正直、あまりいい気分ではなかった、子供をいじめて何が面白い…
「大丈夫だ、傷もないし怒ってもいない」
俺がそう言うと、ちよすけはバタバタさせてた手を休め、俺の正面に座り込んだ
「あっあの…私飲み物持ってきますね!」
「なんで今日はそんなに慌てるんだ?いつもと違うぞ」
俺が問うと、ちよすけは黙ってドアノブに手をかけた
「だって…男の人と二人きりは初めてですから」
そう言うとちよすけは部屋から出ていった
しかし意外だ、あのちよすけが男を意識するとは…

167 :『ちよすけ』 (162) :02/10/03 14:05 ID:yGZy7XiT
あの後、俺は結局冷えた麦茶となんとかっつケーキを食し、ちよすけの家を出た
気分転換は十分出来たが、なんとなく勉強に励む気にはなれない
だがこれ以上あのアホ共と出会しても無駄に疲労を溜めるだけだ
素直に家に帰るか…

俺の家はちよすけの家からほんの数分のところだ
あの大きな家とは対照的に、こっちは親が残した小さな一軒家
まあ、アパートでないだけマシだとは思うが、なんというか…
俺も一度ブルジョワというものをじっくり味わいたい
いいよな…極上の牛、牛!牛!!ぷりぷりのカニ、カニ!カニ!!
…いかんいかん、ブルジョワの罠は恐ろしい…
とりあえず参考書でも読んでおくか
参考書を読めば少しは気分が変わるかもしれん
何度も読んでぼろぼろになった参考書、これはよみに進められたものだ
確かに重要な部分はすべて詳しく載ってるが、これを暗記しろというのは俺には難しいかも知れない
大体俺は頭は悪い、ゲームに関しちゃ自信はあるが、勉強には全く頭が動いてくれない
皮肉なものだ…期末の最中でも常に攻略法は覚えているのに肝心なところは覚えていない
だからこの本はテスト前には必ず暗記しなければならない、ちよすけの頭脳を貸してもらいたいくらいだ

トゥルルル

電話だ、こんな時間に電話する奴はいないはずだが…出てみよう
ガチャ
「あー、こちら神奈川県警」
「あっ!間違えちゃいましたぁ~っ!!」
電話の相手はちよすけだった、この程度のボケにここまで反応するのはちよすけだけだ…
「冗談だ」
ツーツーツー
「って切るなよ…」
ガチャ
はぁ…なんなんだあいつは…
大体なんで神奈川県警なんだよ…アホか俺は

168 :『ちよすけ』 (162) :02/10/03 15:05 ID:yGZy7XiT
次の日

腹減った…さすがに夜コンビニ弁当一つってのは問題があるか
昨日の電話はあれ以来かかってくる事はなかった
用件が気になるが、まだ昼前だ、勉強でもするか
何をやるにしても勉強、学生はつらいよ、ホントに


とまあ、そのまま夕方になってしまった
飯の調達の為にも出かけるか

といっても、行く場所はコンビニと公園くらいしかない
夏故に外はまだ明るい、6時だというのに昼と変わりない町並みだ
まずコンビニで何か買うとしよう

169 :『ちよすけ』 (162) :02/10/03 15:06 ID:yGZy7XiT
コンビニに着いたは良いが、この時間はあまり品揃えが良くない
仕方なく俺は残ってる弁当を手に取り、レジで会計を済ませ、コンビニを出た
無論温めてはいない、どうせ温めても食べる頃には冷める
さてと、帰るか

ゴンッ

「わぁっ…」
俺が歩き出そうとした時、誰かにぶつかったようだ
「いたたぁ…ごめんなさいぃ…あ、堀江やん」
「なんだお前か」
ぶつかったのは大阪だった
「あたた…なにしてるん?」
大阪はぶつけたらしい鼻をおさえながら立ち上がり、服をぱんぱん叩いている
…本気で痛かったようだ
「俺は晩飯の調達だ」
「そかぁ、私急がなあかんから~ほな~」
そう言うと大阪は走ってどこぞへと旅だった
謝れば良かったのだろうか…

174 :『ちよすけ』 (162) :02/10/03 21:50 ID:LJk56ry6
なんだかんだで夏休みも締めに入り
所謂宿題シーズンとやらに突入
俺を含む馬鹿真面目に勉強しとる連中は問題ないものの
某ボンクラーズはどうやら未だに終わってないらしく、ともは全教科放置して開き直る気らしい
そこで、よみとちよすけが手伝ってやろうという事で、久しぶりに全員揃ってちよすけの家に来ているわけだが…
「なあよみ、あんたまた太った?」
「痩せたんだよッ!!」
「あーわからへん」
「間に合ってくれー」
「………」
なんだこいつらわ…
今日はいつも以上に荒れてるなおい…
んで、何故かちよすけがさっきからこっちを見てるんだが…
「どうした、ちよすけ」
「えっええと…気にしないでください」
気になるっつーの
「堀江ぱっかでー」
「んだとこら!」
ともが机に乗り出して俺につっかかってきやがった
横のよみがもの凄く迷惑そうだぞおい…
「あんたが別に呼んでもいないのにここにいるから不審がって警戒してるんじゃない」
人を馬鹿にするこいつの顔はいつ見てもむかつく…
「あっあの…私が呼んだんですけど…」
蹴り飛ばしてぇ…
んな事を考えてたら横のよみがともの頭をむんずと掴み、所定位置に戻した
「よみはともの扱いに慣れてるよな…」
「ずっとこいつと一緒だからな」
よみは呆れてるように言うが、あんな馬鹿でもいてくれると有り難いものではないだろうか

177 :『ちよすけ』 (162) :02/10/03 23:21 ID:LJk56ry6
暫く黙り込んでいると、もそもそとちよすけが俺の方に寄ってきた
「あ、堀江さん…あの日電話したんですけど…」
どうやらあの時の神奈川県警を気にしているようだ
「ああ、俺の家は神奈川県警なんだ」
「…」
「ごめん、まさか切るとは…」
ちよすけは少し怒った表情で俺を上目遣いで覗き込む
「気にしてませんです…元気だってわかりましたから」
会って別れて数時間しか経ってないのに何が元気だ…天才さんよ
「お菓子持ってきますねー」
そう言うとちよすけはステップを踏みながら部屋を出た

その日はいつも通りコンビニ弁当を喰って、テレビを見ながら勉強して、そのまま倒れるように寝た

178 :『ちよすけ』 (162) :02/10/03 23:22 ID:LJk56ry6
そして夏休みは終わった
あのアホ共は結局宿題が間に合うわけなく、ともはよみの写し、大阪はすべて適当、神楽は一生懸命に無理だったらしい
俺も別に普通に宿題を終わらせ、特に何もない夏休みだった
やはり、ちよすけの別荘に行けば良かったのだろうか…



キーンコーンカーンコーン
「はーいんじゃ下校ー」

今は丁度秋の半ばくらいだろうか、全くいつも通りにアホ共と付き合う毎日
周りの人間には変な目で見られるも、別に悪い気はしない
しかし、秋の帰り道ってのは良いな
「本当に良かったんでしょうか~…」
「いいよ、大阪がああなってる時は変な事考えてる時だから」
連れはいつも変わらないアホ共
まあ、今日はアホは一人しかいないが…
「ちよちゃんってアメリカ行くんだよね」
「そうですよ~」
「だったらさ、アメリカをちよちゃんの国にしよ~」
アホだ…


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