726 名前: 名無しさん@ピンキー 投稿日: 02/06/29 18:39 ID:zr5Ia8Oh
「よっしゃー!!それじゃあ遊びに行くかー!!」

そっか 卒業しても みんな一緒だ

「ごほっ!ごほっ!」

「よみちゃんどしたんー?」

「いや・・なんでもない」

神様・・・せめて今日だけは元気でいさせてください

・・・帰りの電車

「楽しかったですねー」

「あれー?よみちゃん寝とるー」

「もーだめだなぁーよみはー」

「嬉しそうな寝顔やなーどんな夢みとんのやろー」


734 名前: 名無しさん@ピンキー 投稿日: 02/06/30 13:39 ID:yX8lew2T
>>733より受信

天国にて
「あ!よみだー!ひさしぶりー!!」
「ん?・・・とも?ともじゃないか!」
「えへへー、私も死んじゃったー。」
「死んだって・・・事故か?病気にでもなったのか?」
「この子と無理心中!」
「心中って・・・自殺かよ!それよりこの子、誰なんだ?」
「私の子だよ。」
「え!?何?お前結婚してたの?」
「んにゃ。レイプされてシングルマザーよ!」
「・・・それは・・・。」
「レイプされてシングルマザーになり、そして親子無理心中!
どうだ、すげぇ人生だろ。」
「すげぇ人生だろって・・・。この場合・・・私は何てお前に言えば良いのか・・・。」
「別に励ましたりとか同情とかはしなくていいよ。
それよりさー、まさかお前に会えるとはなぁー!
死ぬ前は思ってもみなかったよ!」
「ああ・・・そうだな。」
「・・・私・・・凄く、凄く会いたかったよ、よみ。」
「・・・私もだよ。お前に会いたかった・・・とも。」
思いがけなかった親友との再会に心から喜び、強く抱き合う二人。

そしてともの子供と三人でいるうちになんだか家族のような関係に。
ともの子供もよみになついています。
三人は天国で、幸せな家庭を築き上げました。


736 名前: 名無しさん@ピンキー 投稿日: 02/06/30 14:50 ID:Tr03znU+
>>734より受信

「ほらうろうろしないの!あ、ほら転んだー。
男の子でしょ?泣かない泣かない!・・・よーし、頑張ったねー!いい子だよ!」
「とももすっかりお母さんだなー。」
とものお母さんぶりを見ているよみ。
ともの成長を感じると共に、なんだか寂しい感じがします。
「はぁ・・・。・・・いででででで!!」
突然よみが叫びました。
ともの子供が、よみの長い髪の毛を後ろから引っ張ったのです。
「こら!やめなさい!よみお姉ちゃんが痛がってるでしょ!!
人が嫌がることはしちゃいけないの!・・・ごめんね、よみー。」
「ああ・・・。人が嫌がることはするな、か・・・お前の口からそんな言葉が聞けるとはな。」
「まぁ、私もすっかりお母さんって感じー?躾はしっかりしないとねー!」
「でもまだまだって感じだな。」
「何ー!?お前子供育てたこと無いくせにー!」
「それでもお前よりはしっかり躾ける自信があるね。
・・・そうだ、私がこの子の父親になってやろう。」
「へ?」
「やっぱり子供には両親がいた方がいいわけよ。」
「たしかにそうだけど・・・。
それって・・・私とよみが・・・夫婦になるってこと?」
「・・・まぁ、そうなるのかな・・・。」
おや?
よみは自分から言い出しておいて赤くなっていますよ?


762 名前:離れていても、元気だよ 投稿日:03/12/07 01:09 XmV2MOKN
――ともがこっちに来てから……もう、半年が経とうとしている……
月日の流れってヤツは、ホントに速いもんだ。


天国、某所、某アパート。
「よみー! ご飯まだー?」
居間のともが、テレビを見、くつろぎながら台所に向かって叫んでいる。
テレビの上にのっている時計の針は、もう七時を回っていた。
「ねー、よみってばー!!」
「だー、うるせー!!」
ともの言葉に耐えられなくなったのか、よみが奥の台所から
勢い良く飛び出してきた。
「ご飯まだ?」
「……今日ホントはお前が飯当番なんだぞ……? まったく……」
「そんな事は知らん」
「…………」
「あ~、ご飯まだかな~?」
「……平日に私が仕事のある日だけでいいのに……なぜお前はそれをやらんのだ!
 せめて仕事から帰ってきて時ぐらいゆっくりさせろ~!!!」
そう言いながらよみはともの胸倉を掴み、ぐらぐら揺らす。
「うわぁぁぁ~! やめろ、よみ~!! 助けてくれ~!!」

763 名前:離れていても、元気だよ 投稿日:03/12/07 01:10 XmV2MOKN
と、その時。
「おと~さん! おか~さんいじめちゃだめっ!」
突如、後ろから声がした。よみは、思わずその手を離した。
「ただきち……!」
二人が声の方へと顔をやる。すると、三歳かそれくらいの男の子が立ち尽くしていた。
その子は、ともが自分のお腹を痛めて産んだ一人息子である『ただきち』。
無論、美浜邸で飼われている、ただきちさんから取った名前だ。
「た・だ・き・ち~!! お前だけがお母さんの味方だよ~!!」
そう言いながらともは、ただきちにほおずりした。
「へへ! おかーさん。もうだいじょーぶだよ!」
そうなるとよみは面白くない。そこでよみは、ただきちに向かって諭すように、
「……あのなただきち。悪いのはお父さんじゃなくて、お母さん! 分かる?」
「……おかーさん、そうなの?」
「ううん。悪いのは、お父さん」
「……と~も~!!」
そうして二人のおっかけっこが始まった。


――まあ、そんなわけで私達二人……いや、三人は
それなりに幸せに暮らしてるわけだ。


764 名前:離れていても、元気だよ 投稿日:03/12/07 01:10 XmV2MOKN
「それじゃーみなさーん! いっただっきまーす!!」
ともの掛け声に合わせ、三人の食事が始まった。
「むぐもぐ……うまーい! やっぱりよみの作ったご飯はサイコーだなー!」
「……そうかよ」
そんな風に、よみは素っ気無く答える。
「おとーさん、すっごくおいしい!」
ただきちが、満面の笑みを浮かべたままよみに問いかける。
「そっかそっか。ただきち、遠慮せずにたーんとお食べ」
よみは笑顔を浮かべ、ともの時とは対照的に、ただきちの頭を撫でつつ言った。
「……あたしの時とずいぶん態度が違いますなぁ~?」
「気のせいだ」

765 名前:離れていても、元気だよ 投稿日:03/12/07 01:11 XmV2MOKN
その日の夜。
三人は、ダブルベッドで川の字になって横になっていた。
そこでよみは、やっと眠りについたただきちの寝顔を見ながら、
「ふー。やっと寝たか」
よみは穏やかな笑みを浮かべた。
「ホントに……寝付きの悪いとこはともにそっくりだよな」
「えぇー? あたしのどこが寝付き悪いんだよー!?」
「何処がって……」
よみの眼鏡が少しずり落ちた。

「ともさぁ」
よみが、自分も眠りに入るために眼鏡を傍らに置きながら言った。
「もうすぐお盆だけど……どうするんだ?」
「何の事?」
ともは、意味が分からずあっけらかんと答える。
「だからお盆、何処に行くんだ?」
「……話の意味が分かりませんなぁ~?」
「……お前、ここに来る時ちゃんと閻魔様の話聞いてなかっただろ?」
「寝てたし」
「だめじゃん」
「んで、お盆がなんなんだよ?」
「……しかたねーな。説明してやる」

766 名前:離れていても、元気だよ 投稿日:03/12/07 01:13 XmV2MOKN
よみは起き上がって、ベッドの淵に腰掛ける。ともも、よみの側の淵に腰掛けた。
「基本的にこっちの世界と人間界が関わりをもつ事は
 こっちの法律で禁止されている。また、もつ事も不可能に近い」
「……お盆と関係ないじゃん」
「黙って聞けよ。
 ……だが、例外があって、お盆のうちの一日だけなら
 人間界に行ってもいい、って事になってるんだ」
「なーるほどー」
ともは相槌を打った。
「つまり、早く言えばお前はお盆に
 何処に行くのか、って事が聞きたかったんだよ」
「よみは?」
「私は……去年と同じくうちの墓に行くつもりだけど?」
「ふーん……」
ともは、ベッドに倒れこんだ。しばらくの沈黙。そして。
「……よみさぁ」
「なんだ?」
「今年は……私に付き合わない?」
「……? 何が?」
よみが何がなんだか分からない、という顔をすると、ともがウインクしながら言った。
「とぼけちゃって。決まってるだろー!」

767 名前:離れていても、元気だよ 投稿日:03/12/07 01:14 XmV2MOKN
その年もお盆がやって来た。
続々と人間界へと降り立って行く魂たち。
そして、この三人も……。
「うひゃー! こえー! このまま行ったら死ぬかもだー!!」
三人の魂が、地上へ向かって物凄い勢いで滑空していく。
「……もう死んでるけどな」
「もう……よみさんは……寂しい事いわんといてくださいよー」
「…………」
よみは急に、黙りこくる。
「どした? なんかしゃべってよ?」
「お前新盆なのに……あそこで良いのか?」
「新盆? なんだそりゃ?」
「言葉の通りだよ。お盆の中でも特に大事なものなんだぞ?
 ともの親御さんだってお前の帰りを楽しみにしてるだろうに……」
「いーよ別に」
「そんなあっさりと」
「ねーねーおとーさん、おかーさん! これから、どこいくの?」
ただきちは、よみの服の裾を引っ張りながら言った。それに対しよみは、
「ふふ……それはねただきち。
 お母さんとお父さんの……思い出の場所だよ」
「おもいでの……ばしょ?」
ただきちは、今度はともの服の裾を引っ張る。そこでともは、こう叫んだ。
「うん! 思い出の場所!! 行くぞー!!」

768 名前:離れていても、元気だよ 投稿日:03/12/07 01:15 XmV2MOKN
もう既に、日の沈みかけた頃。
「いや……まさか、ここに来る事になるとは」
よみは、眼鏡に手を掛けながら言った。
「おかーさん、ここ……どこ?」
ただきちの問いに対し、ともが珍しく穏やかに答えた。
「ここはね……お父さん、そしてお母さんの学校だよ」
「がっこう?」
「そ、学校」
そう、ともの提案で三人は、とも、そしてよみの
三年間の色々な思い出の詰まった……二人の高校に来ていたのだ。
「……着いた!」
ともがある教室の前で止まる。そこには、『三年四組』と言う札が掲げられていた。
とも、そしてよみは、おもむろに中に入っていく。
そこは、まるでタイムカプセルの中のような……
卒業した時のままの風景が広がっていた。
「なあとも。ちっとも……変わんないな、ここ」
「わー! 私の机見っけー!!」
「……聞いちゃいねーや」
よみは、教卓の前に歩み寄る。そして、上に無造作に置かれている書類の中から
学級日誌を取り出す。その表紙には『担任 谷崎ゆかり』と殴り書きされていた。
「……へぇ……このクラス、ゆかり先生が担任なんだ……」
「はーっ。ゆかりちゃんかー」
「うわ! お前いつの間に後ろに!?」
「いいじゃん」
「ああ……そーかよ」
ともの素っ気無い返事に、よみは少し脱力した。

769 名前:離れていても、元気だよ 投稿日:03/12/07 01:17 XmV2MOKN
「ねー、おとーさん」
そう言いながらただきちが、よみの服の裾を引っ張る。
「ただきち、ちょっと待ってな。いい子だから、そこらへんで遊んでな」
ひまそうなただきちを尻目に、二人はもう戻る事の出来ない『あの時間』の
余韻に浸っていた。
「ねーねー。つまーんなーい!」
そのうちに、暇を持て余したただきちがわめき出した。
「ああごめん、ただきち! ……よみー! ただきちほっぽっとくなよー!」
「お前もだろーが!」
二人は、顔を見合わせながら、責任を擦り付け合った。

何やら外が騒がしい。
「……何か外がうるさいなー、よみ」
「花火でもやってんだろ。丁度いい、見物させてもらおう」
そう言いつつよみと、ただきちを抱っこしたともは、窓際に寄って行く。
そこで二人は、驚きにより言葉を失った。
「……な!?」
「うそ……だろ!?」
「ねーねー。おとーさん? おかーさん? どーしたの?」
二人が驚くのも無理は無かった。
「みんな……どうして……?」
「これって……夢、なのか?」
なんせ外には、ちよ、大阪、榊、神楽を始め、ゆかり先生ににゃも先生、
木村にかおりん、千尋、そしてその他の元三年四組の面々が勢ぞろいしていたのだから。

770 名前:離れていても、元気だよ 投稿日:03/12/07 01:17 XmV2MOKN
「と、とも……みんなだ」
よみは平然を装うが、明らかに声が上ずっていた。
「うん……」
一方ともは、唖然としている。
「おかーさん、あのひとたちは?」
ともは、ただきちのその声により我に返った。
「あ……うん、ただきち。あの人達は……私達の……友達だよ」
「ともだち……?」
「そ、友達!」
ともは、次第に目を輝かせていった。

771 名前:離れていても、元気だよ 投稿日:03/12/07 01:18 XmV2MOKN
『ともちゃーん、よみさーん! 聞こえますかー!?』
――ちよちゃん。

「ちよちゃーん! 聞こえてるよー!! 返事しろー!!」
「……とも。こっちの声はあっちには聞こえないぞ」
「……ホント夢無いな、あんた」

『ゆかりセンセがみんなに招集かけて、こんだけぎょーさん人
 集まったんやでー』
――大阪。

「大阪ー! 相変わらずのんびりしてんなー!! へんなのー!!」
「何でだよ」

『おうよ! 滝野! 水原! 感謝しろよー!!』
――ゆかり先生。

「相変わらず元気そーだな、ゆかりちゃん!!」
「ホントに……変わらないな、あの人」

『お前ら……天国で仲良くやってんのかー!!』
――神楽。

「あんま仲良くないけどな」
「よみさーん、アンタジョーダンきついぜせにょーるー」

772 名前:離れていても、元気だよ 投稿日:03/12/07 01:19 XmV2MOKN
『二人共ー! 今何してるのー!?』
――黒沢先生。

「にゃもちゃーん! ここにおりますぜー!!」
「コイツの……子供も一緒にね」

『喧嘩、するんじゃないぞ……』
――榊。

「喧嘩なんて日常茶飯事だけどなー!」
「威張れねぇって」

『ともー! また水原さんに迷惑かけてるんじゃないの~!?』
――かおりん。

「……掛けてるな。前にも増して」
「そーかぁ? そんな事……」
「大有りだ」

『……一等賞ー!!』
――木村。何がだ。

「よみさぁ。アイツ、何が言いたいのかな?」
「ノーコメント……」


773 名前:離れていても、元気だよ 投稿日:03/12/07 01:19 XmV2MOKN
『それじゃあみなさん』
そう言いながらちよは朝礼台へと上がっていく。
「……ちよちゃん、何するんだろ? よみ、分かる?」
「さあ……何だろう?」
そしてちよは、こほん、と咳払いしたのち、
『せーの!!』の掛け声とともに、右腕を天に向かって高々と掲げた。

『ともー!! よみー!! 私達は元気だよー!! そっちはどうだーい!?』

そこに集まった、全員による大歓声。
とも、そしてよみの目には大粒の涙が溢れていた。
「……み、みんな……みんな……!」
「な! 来てよかっただろ?」
ともは、疲れて眠ってしまったただきちを抱きかかえながら、親指をつき立てた。
「ああ……良かった……ホントに……!」
「さあよみ。泣いてないで。返事しよーぜ!」
「ああ! そうだな」
二人は目じりに浮かんだ涙を拭いながら、精一杯叫んだ。
「みんなー! 私も、ただきちも元気だよー!!」
「私も元気だー!! 心配するなよー!!」

774 名前:離れていても、元気だよ 投稿日:03/12/07 01:20 XmV2MOKN
『さぁ! みんなー! 今日は無礼講よー!』
そう言ってゆかりは、両手に持ったずっしりとビール缶の入った袋を天に掲げた。
『ゆかり先生ー、もしかしてコレが目的だったんですかー?』
『いいじゃないの! ココで楽しまなくちゃ、死んだ二人が浮かばれないわよー!!』
『先生ー! どういう理屈だよー!』
『いいからいいから! とりあえず、みんな飲めー! 二人に乾杯よー!!』
ゆかりのその声と共に、酔えや歌えやの大宴会が始まった。

「ははは、ゆかりちゃんは。あいかわらずだなぁ~」
「ホントに、な」
二人は呆れながらも、その様子をいつまでも見守っていた。

775 名前:離れていても、元気だよ 投稿日:03/12/07 01:21 XmV2MOKN
二人はその日のうちに天国へと帰り、早々に床へとついた。
「なあ……とも」
「なんだ? シュークリーム分でも不足したか?」
「あのさあ……」
よみは、堰を切ったかの様に泣き出した。
「帰りたい……」
「よ、よみ。どうした?」
「帰りたいよ……みんなの所に……」
「よみ……」
「それで……みんなと一緒に……笑ったり……泣いたり……
 あの頃に……戻りたいよ…………」
ともは、静かによみを抱きしめた。そして、髪の毛を掻き撫でながら、こう言った。
「また、いつか、会えるよ」
「え……?」
「人間、いつかは死ぬんだし」
「そ、そんな不謹慎な……ふふ、お前らしいよ、すっごく」
二人は、くすくすと笑い合った。

「……みんな。いつか、笑い合おうな……いつまでも、待ってるよ……」

それは、夏もたけなわの頃の話。

(了)


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